【違法で迷惑?】林道に125ccバイクが入ったらどうなる?

ツーリング
Taku
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林道ツーリングに興味があるけれど、「そもそも林道って125ccのバイクで入っていいの?」「違法じゃないの?」「迷惑行為なの?」そんな疑問を抱えている方も多いのではないか。

特に、125ccバイクのような手軽な車両だと、どこまで走れるのか、ルールはあるのか、不安に感じるかもしれません。

この記事では、林道におけるバイク走行の合法性から、一部の心無いライダーが引き起こす問題、そして林道を安全に、そしてマナーを守って楽しむための注意点まで、徹底的にプロの二級二輪整備士である私が解説していきます!

この記事を読めば、あなたの林道に対する疑問や不安が解消され、責任あるライダーとして、林道の魅力を満喫できるようになるでしょう!

■この記事でわかること

  • 林道に125ccバイクが入ったら違法なのか?
  • 林道で迷惑行為をするアホなバイク乗りの特徴!
  • ぶっちゃけ林道に入っていいのか?注意点などは・・
  • 【結論】林道でのバイク走行は自己責任・・
  • 最後に統括

林道に125ccバイクが入ったら違法なのか?

Taku
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林道におけるバイクの走行について、まず最も気になるのが「違法なのか?」という点でしょう。

結論から言えば、**すべての林道で125ccバイク走行が違法になるわけではありません!**

しかし、いくつかの重要なルールや条件を理解しておく必要があります。

林道の所有権と目的

林道には、大きく分けて「国有林道」と「私有林道」があります。

  • 国有林道

国が管理する林道で、基本的に車両の通行が許可されています。

これらの林道は、森林の管理や防災のために整備されており、公共の道路として機能しています。

ただし、災害時や工事などで通行止めになることが多く、その都度、最新の情報を確認することが不可欠です。

また、積雪期や冬季は閉鎖されることが一般的で、これを無視して進入すると、危険なだけでなく、違法行為となる可能性もあります。

国有林は、日本国政府によって保護管理されている森林のこと。主に農林水産省の外局である林野庁が管轄し、各地方森林管理局の下の森林管理署・支署、森林管理事務所によって管理されている。

出典ウィキペディア

  • 私有林道

個人や企業、地域の組合などが所有する林道で、通常は関係者以外の通行が禁止されています。

これらの林道は、私有財産であるため、無断で立ち入ると不法侵入という違法行為に該当します。

ゲートや看板で明確に「私有地につき立ち入り禁止」「通行止め」と表示されている場合は、絶対に進入してはなりません。

林道は本来、「林業関係者のための作業道」であり、通行する際は作業車両に配慮した走行が求められます。

これは、バイク乗りが林道を走る際の基本的なマナーであり、林業関係者との良好な関係を築くためにも非常に重要です。

国有林と対になる概念は民有林である。民有林には、個人や私企業の所有する私有林の他、都道府県や市町村などが所有する公有林、個人が連名であるいは協同組合などを作って共有する共有林も含まれる。

出典ウィキペディア

森林法と道路交通法

林道は「道路」であるため、**道路交通法が適用されます!**

したがって、無免許運転や飲酒運転はもちろん違法です。

しかし、林道特有のルールや法的規制も存在します。

特に重要なのが「森林法」です。

森林法では、森林の保護や管理を目的としており、林道の不適切な利用や破壊行為は厳しく罰せられる可能性があります。

森林法(しんりんほう、昭和26年6月26日法律第249号)は、森林生産力向上を目的とした森林行政に関する基本法である。

保護・監督の行政規定と盗伐などに対する特別刑法を内容とする。

出典ウィキペディア

  • 無許可での車両進入

特定の林道では、管理者が通行許可証の発行を義務付けている場合があります。

例えば、希少な動植物が生息する地域や、水源地に近い林道などがこれに該当します。無許可で進入すると、管理規則違反となり、罰金などの対象になることがあります。

  • 林道の路面破壊

過度なスリップ走行やドリフトなど、林道の路面を大きく荒らす行為は、森林の保全に悪影響を与えるため、違法行為とみなされる可能性があります。

林道の路面は、雨水による浸食を防ぐために特定の構造で作られています。

これを意図的に破壊する行為は、単なる迷惑行為を超えた、法的な問題に発展する可能性を秘めています。

自然公園法や都道府県条例

林道が国立公園や国定公園内にある場合、**「自然公園法」**が適用されることがあります。

出典環境省公式

この法律では、公園内の環境保全を目的としており、車両の乗り入れが制限されることがあります。

林道ツーリングを計画する際は、その林道が国立公園内にあるかどうかを事前に確認しましょう。指定された区域では、バイク走行が禁止されている場合があります。

また、各都道府県や市町村には、独自の「条例」があり、林道での車両の通行や騒音に関する規定を設けている場合があります。

  • オフロードバイクの乗り入れ禁止

一部の地域では、オフロードバイクの乗り入れを全面禁止している場所もあります。これは、騒音や環境破壊の問題を避けるための措置です。

  • 騒音に関する条例

騒音の大きい車両の通行を制限する条例を設けている地域もあります。特に住宅地に近い林道では、こうした条例に注意が必要です。

これらの情報を事前に確認せずに走行すると、知らず知らずのうちに法律や条例に違反してしまう可能性があります。

スマートフォンで検索するだけでも、多くの情報が得られるはずです。

ゲートや看板の存在

林道の入口には、ゲートや看板が設置されていることがほとんどです。

これらは、林道の安全や環境保全のために設置されています。

「立ち入り禁止」「通行止め」の看板、これは明確に進入が禁止されているサインです。

これらの看板を無視して進入すると、不法侵入や交通違反となる可能性があります。

施錠されているゲートを無理やり突破する行為は、器物損壊罪に問われる可能性もあります。これは非常に悪質な行為であり、林道管理者との関係を決定的に悪化させます。

「林道管理用」などの看板は、林道が作業のために使われていることを示しています。林業関係者の作業車両が優先であることを認識し、安全な場所で待機するなどの配慮が必要です。

これらのゲートや看板は、林道を楽しむための「境界線」と考えるべきです。

「ゲートが開いていたから入っていい」と安易に判断するのではなく、その林道のルールを調べてから進入することが大切です。

林道で迷惑行為をするアホなバイク乗りの特徴!

Taku
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林道は、一部の心無いライダーの迷惑行為によって、閉鎖に追い込まれてしまうケースが後を絶ちません。

ここでは、林道を楽しむ他のライダーや林業関係者、そして地域住民に多大な迷惑をかける「アホなバイク乗り」の特徴を4つ挙げます。

大排気量の爆音車両で走行する!

林道は、静かな山間部にあることがほとんどです。

しかし、一部のライダーは、消音機を取り外したり、違法な改造マフラーを装着したりして、大音量の排気音を立てながら走行します。

このような行為は、静寂を求めるハイカーや登山客の迷惑になるだけでなく、野生動物の生態系を脅かすことにもつながります。

さらに、林道周辺の住民にとっては、騒音公害そのものです。

林道が生活道路として利用されている場合、住民はバイクの爆音に常に悩まされることになります。こうした迷惑行為が積み重なると、「もう二度とバイク乗りを林道に入れたくない!」という住民感情を生み、結果として林道の閉鎖に繋がってしまいます。

林道という貴重な遊び場を自分たちの手でなくしていることに、彼らは気づいていないのです。

林道の路面を破壊する!

林道は、雨や風によって簡単に荒れてしまうため、定期的な整備が必要です。

しかし、一部のライダーは、面白半分でアクセルを開け、タイヤをスリップさせて路面を深くえぐったり、ドリフト走行で砂利を大きく巻き上げたりします。

このような行為は、林道の路面を破壊し、林業関係者の作業に支障をきたすだけでなく、路面状況の悪化を招き、他の利用者の安全を脅かします。

また、林道走行は、環境への影響も考慮しなければなりません。

路面が大きく荒れることで、土砂流出の原因になったり、植生に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。林道走行の楽しさは、路面を「破壊」することではなく、路面の変化に合わせてバイクを「操る」ことにあるはずです。

ゴミをポイ捨てする!

林道は、自然の豊かな場所です。

しかし、中にはペットボトルやタバコの吸い殻、お菓子の袋などを平気でポイ捨てしていくライダーがいます。

こうした行為は、環境破壊そのものであり、林道を利用するすべての人の気分を害するものです。

特に、タバコの吸い殻は、山火事の原因となる可能性もあり、非常に危険です。

乾燥した林道では、小さな火種が大規模な山火事に発展するリスクがあります。林道を利用する際は、「来た時よりも美しく」という意識を持ち、ゴミはすべて持ち帰るのが基本中の基本です。

自分の出したゴミはもちろんのこと、もし目に留まったゴミがあれば、できる限り拾って持ち帰るくらいの意識を持つことが、真のライダーといえるでしょう。

通行止めを無視する!

林道の入口に設置された「通行止め」の看板や、施錠されたゲートは、安全確保のために設置されています。

しかし、一部のライダーは「自分なら行ける」「面白いから行ってみよう」と安易に考え、これらを無視して進入します。

通行止めになっている林道は、土砂崩れや落石、道が寸断されているなど、危険な状況にあることが多いです。

こうした場所へ無理に進入すると、自らの命を危険にさらすだけでなく、救助が必要になった際に、多くの人に迷惑をかけることになります。

また、無理な進入によって新たな路面破壊を引き起こし、状況をさらに悪化させる可能性もあります。

ぶっちゃけ林道に入っていいのか?注意点などは・・

Taku
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前述の通り、林道は必ずしも違法ではありませんが、ルールを守って走行することが大前提となります。

では、具体的にどのような点に注意すれば、林道走行を楽しめるのでしょうか?

林道のルールと情報を事前に調べる

林道に入る前に、必ずその林道の情報を調べましょう。

インターネットで「林道名 通行止め」や「林道名 閉鎖」などのキーワードで検索すると、有益な情報が見つかることがあります。

また、地元の林業組合や役場に問い合わせるのも一つの手です。

  • 通行規制の有無

通行止めになっていないか、ゲートは閉鎖されていないか、などを確認します。通行止めには、工事による一時的なものや、災害による長期的なものがあります。

  • 路面状況

事前に路面状況を知っておくことで、適切なタイヤや装備を準備できます。例えば、雨が降った直後の林道は、ぬかるんでいて非常に滑りやすくなります。

  • 他の利用者

ハイカーやマウンテンバイクの利用が多い林道では、特に慎重な走行が求められます。彼らとの接触事故を防ぐためにも、事前に情報を把握しておくことが重要です。

走行マナーを徹底する

林道は、バイク乗りだけのものではありません。ハイカー、マウンテンバイカー、林業関係者など、多くの人が利用しています。

  • 低速走行

林道は視界が悪く、急に人や動物が飛び出してくることがあります。ハイカーや他の利用者に遭遇した際は、すぐに減速し、可能であれば停止して道を譲りましょう。

  • 静かに走る

アクセルを急に開けたり、エンジンを高回転で回したりせず、静かに走行することを心がけましょう。林道走行の醍醐味は、自然と一体になる感覚です。静かに走ることで、その魅力をより深く味わうことができます。

  • ゴミは持ち帰る

これは言うまでもなく、鉄則です。

自分のゴミはもちろんのこと、もし目に留まったゴミがあれば、できる限り拾って持ち帰ることで、林道への感謝を示すことができます。

林道に立ち入るすべての人が、「バイク乗りはマナーが良い」と感じるような行動を心がけることが、林道が閉鎖されるのを防ぐ唯一の方法です。

バイクの装備と準備

林道走行は、通常の舗装路とは異なり、バイクに大きな負荷がかかります。

ブロックタイヤ未舗装路でのグリップ力を高めるため、ブロックタイヤへの交換を強く推奨します。ブロックタイヤは、砂利や泥を噛み込み、滑りにくくしてくれます。

  • パンク修理キット

林道ではパンクのリスクが高まります。パンク修理キットや携帯工具を必ず携行しましょう。パンクは、いつどこで発生するか分かりません。

  • 予備ガソリン

林道ではガソリンスタンドがありません。走行距離を計算し、必要に応じて予備のガソリン携行缶を持参しましょう。特に、125ccバイクはタンク容量が小さいモデルも多いため、この点は重要です。

また、万が一の事態に備え、ヘルメット、プロテクター付きのグローブやジャケット、ブーツなど、身体を守る装備も忘れずに着用しましょう。

林道では、転倒のリスクが格段に高まります。

仲間と行き無理はしない

初めての林道や、不慣れな林道は、必ず複数人で行くようにしましょう。

単独での走行は、転倒やトラブルが発生した際に、助けを呼ぶことができず、命の危険にさらされる可能性があります。

また、**「無理をしない」**ことも非常に重要です!

自分の技量やバイクの性能を超えた場所には、決して立ち入らないようにしましょう。

少しでも危険を感じたら、引き返す勇気を持つことが、安全に林道を楽しむための秘訣です。林道はいつでもそこにあります。また次の機会に挑戦すれば良いのです。

【結論】林道でのバイク走行は自己責任・・

Taku
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林道でのバイク走行は、基本的に「自己責任」が伴います。

これは、単に事故を起こした場合の責任だけでなく、林道というフィールドを維持していくための責任も含まれています。

環境への配慮

「自己責任」という言葉には、いくつかの側面があります。

林道での走行は、転倒や怪我のリスクが常に伴います。これらのリスクを認識し、適切な装備を身につけ、無理のない運転を心がけることが、自己責任の第一歩です。

林道を走行する際は、周辺の自然環境に配慮する責任があります。ゴミのポイ捨てや路面破壊など、環境に悪影響を与える行為は厳に慎むべきです。

林道は、利用者がマナーを守ることで維持されています。一部の心無いライダーの行為によって林道が閉鎖されれば、それは他の多くのライダーの楽しみを奪うことになります。

林道閉鎖の原因と背景

多くの林道が、バイク走行を禁止したり、閉鎖されたりする背景には、前述のような一部のライダーの迷惑行為があります。

爆音車両による騒音は、地域住民や林業関係者との深刻なトラブルに発展することがあります。

路面が荒れると、林業車両の通行が困難になったり、整備費用が増大したりします。

林道内での事故は、救助に多くの労力とコストがかかり、管理者の負担となります。

これらの問題が積み重なり、管理者が「このままでは林道を維持できない」と判断すると、林道の閉鎖という悲しい結末を迎えることになります。

林道を楽しむライダー一人ひとりが、こうした背景を理解し、責任ある行動をすることが求められています。

最後に統括

Taku
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この記事では、林道におけるバイク走行について、様々な側面から解説しました。

林道走行は、必ずしも違法ではありませんが、ルールやマナーを守ることが大前提です。

一部の心無いライダーの迷惑行為が、林道の閉鎖に繋がっている現実があります。

林道走行を楽しむためには、事前の情報収集、マナーの徹底、そして安全対策が不可欠です。

林道は、私たちバイク乗りにとって、日常では味わえない冒険と感動を与えてくれる、かけがえのないフィールドです。

しかし、そのフィールドは決して当たり前のものではありません!

林道という貴重な財産を守るため、そして将来のライダーにこの楽しみを引き継ぐためにも、一人ひとりが責任ある行動を心がけましょう。

ルールを守り、マナーを徹底し、安全に林道走行を楽しみましょう!

この記事を書いた人
Taku
Taku
二級二輪整備士:大型二輪免許取得:愛車Lead125
125cc専門の情報発信者。各車種のスペックや走行性能、燃費比較からメンテナンスまで知識ゼロから詳しくなれるよう、すべてを“教科書レベル”で徹底解説しています!

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