アドレスv125gをボアアップ200ccにしたらエグすぎ!

スズキ車
Taku
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スズキが誇る名スクーター、アドレスV125G。

その車体からは想像できないほどのパワフルな走りで、多くのライダーを魅了してきました。

しかし、「ボアアップセッティングを200ccにしたい!」「高速道路も走りたい!」といった願望を抱くライダーも少なくありません。

そんな時に選択肢として浮上するのが、「ボアアップ」という手法です。

今回は、アドレスV125Gを一般的な150cc程度ではなく、さらにその上を行く200ccクラスにまでボアアップした場合、一体何がどう変わるのか?

それに伴うセッティング、そして耐久性や、作業工賃の側面まで、徹底的に掘り下げて解説します!

■この記事でわかること

  • アドレスV125Gをボアアップ200ccにしたら異次元すぎた・・
  • アドレスV125G/ボアアップセッティングのやり方解説
  • 耐久性や持久力はレベルダウンするのか?
  • 高速道路は走れる?
  • ボアアップセッティングの作業工賃はどれくらい?
  • 最後にまとめ

アドレスV125Gをボアアップ200ccにしたら異次元すぎた・・

Taku
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アドレスV125Gの排気量を200ccクラスまで引き上げると、ノーマルのV125Gとはまるで別物のバイクに変貌します。

その変化はまさに「異次元」と呼ぶにふさわしいものです!

加速が圧倒的にパワフル!

ノーマルのアドレスV125Gも、125ccクラスとしては十分な加速力を持っています。しかし、それが200ccクラスへとボアアップされると、その加速性能は別次元へと昇華します。

まず体感するのは、ゼロ発進からのロケットスタートです。信号グランプリでは、多くの普通自動車や他のスクーターを置き去りにし、あっという間に法定速度に到達します。

スロットルをひねるだけでグイグイと車体を押し出す強烈なトルクは、まるでリッタークラスのバイクにでも乗っているかのような錯覚さえ覚えます。

特に、ノーマルでは多少もたつきを感じていた坂道発進も、ボアアップ後には何のストレスもなく、むしろ力強く駆け上がっていくことができます。

幹線道路での合流も格段に楽になります。ノーマルでは、後続車の速度を気にしながら慎重に加速する必要がありましたが、200ccボアアップ後であれば、一気に加速して流れに乗ることができます。

余裕のある加速は、結果として安全性の向上にも繋がります。

街中のストップ&ゴーが続くようなシーンでも、その恩恵は絶大です。少しのアクセル開度で必要な速度に到達できるため、無駄なアクセル操作が減り、ライダーの疲労も軽減されます。

これまで面倒に感じていた街乗りが、まるでジェットコースターに乗っているかのような、常に加速Gを感じられる快感の移動へと変わるのです。

この加速体験は、一度味わったらノーマルには戻れないほどのインパクトがあります。

速度に余裕が生まれ追い越しもストレスフリー

排気量アップの恩恵は、加速力だけにとどまりません。巡航速度での余裕もまた、ボアアップ後の大きな変化の一つです。

ノーマルのアドレスV125Gでは、法定速度プラスアルファで巡航しようとすると、エンジンは常に高回転を維持し、振動やメカニカルノイズが大きくなりがちでした。

しかし、200ccクラスにボアアップすることで、低い回転数でも十分な速度を維持できるようになります。

例えば、60km/hや80km/hといった速度域でも、エンジン回転数に余裕があるため、ノーマルよりも静かで振動の少ない快適な巡航が可能になります。

これは、長距離移動やバイパスでの走行時に特にその恩恵を感じられます。

そして、最も感動的なのは追い越し性能の大幅な向上です。ノーマルでは、追い越しをする際に、事前に十分な加速区間を確保したり、一瞬躊躇したりする必要がありました。

しかし、ボアアップ後であれば、60km/hからの再加速でも瞬時に必要な速度に到達し、前方の車両を安全かつ迅速に追い越すことができます。

これにより、精神的な余裕が生まれ、より安全でスムーズな運転が可能になります。

また、向かい風が強い日や、緩やかな上り坂でも、速度が落ち込むことなく巡航できるため、ツーリングの快適性が飛躍的に向上します。

ノーマルでは、エンジンの唸りを感じながら「もうちょっとパワーがあれば…」と感じていた場面が、ボアアップ後は「余裕でこなせる」という感覚に変わるのです。

高速道路走行が可能に!

125cc以下の原付二種最大の制約といえば、高速道路や自動車専用道路の走行ができないことです。

しかし、排気量を200ccクラスにボアアップし、適切な登録変更(軽二輪登録)を行うことで、高速道路を合法的に走行することが可能になります。

これは、アドレスV125Gの行動範囲を文字通り「格段に広げる」ことに繋がります。

高速道路での走行性能は、ノーマル車とは比較になりません。料金所からの加速もスムーズで、合流も余裕を持って行えます。

法定最高速度である100km/hでの巡航も、比較的安定して行えます。

もちろん、大型バイクのような安定性や快適性はありませんが、必要十分な巡航性能と、追い越し可能な加速力を兼ね備えることで、これまで諦めていた高速道路を利用したツーリングや、遠方への移動が現実的な選択肢となるのです。

これにより、隣接する県への日帰りツーリングや、今までアクセスが困難だった場所への移動が、格段に楽になります。

有料道路を利用できることで、一般道の渋滞を回避したり、移動時間を大幅に短縮したりすることも可能です。

ボアアップによるパワーアップは、単なる速さだけでなく、ライダーの自由度と行動範囲を大きく広げる、まさにゲームチェンジャーとなるカスタムなのです。

ただし、高速走行での安定性やブレーキ性能、タイヤのグリップ力なども考慮し、総合的なカスタムと安全対策が必須となります。

アドレスV125G/ボアアップセッティングのやり方解説

Taku
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アドレスV125Gを200ccクラスにボアアップする際、単に排気量をアップするだけでは、エンジンの性能を最大限に引き出すことはできません。

適切なセッティングが不可欠であり、これには高度な専門知識と経験が必要となります。

燃料噴射量(FI制御)の最適化

アドレスV125Gはフューエルインジェクション(FI)車であるため、燃料噴射量の制御が非常に重要です。排気量が大幅に増えることで、ノーマルのECU(エンジンコントロールユニット)の制御では、燃料が足りなくなり、**混合気が薄くなる「リーン状態」**に陥ってしまいます。

■リーン状態とは?

エンジン内部ではガソリンそのものを燃料としているわけではありません。ガソリンが液体の状態だと燃焼効率が悪いため、霧状にしたり気体にしたりしています。加えて、ガソリンだけでは燃焼しないため空気を混合しています。ガソリンと空気が「混合気」となって燃料となります。「リーン」とは、ガソリンに対して空気の割合が多く、燃料が薄い状態を指しています。

出典https://kinz.co.jp

これにより、エンジン出力が低下するだけでなく、ノッキングやオーバーヒートの原因となり、最悪の場合、エンジンが破損する可能性があります。

この問題を解決するためには、以下のいずれかの方法で燃料噴射量を最適化する必要があります。

  • サブコン(サブコンピューター)の導入

ノーマルのECUとインジェクターの間に割り込ませ、燃料噴射量や点火時期を補正する装置です。比較的導入が容易で、マップの書き換えによって細かなセッティングが可能です。

PCと接続して専用ソフトで調整するものや、本体のダイヤルで調整するものなどがあります。主要なサブコンメーカーからは、アドレスV125用のものがリリースされています。

  • フルコン(フルコンピューター)の導入

ノーマルのECUを丸ごと交換し、エンジンの全ての制御を司る高性能なECUです。サブコンよりもはるかに細かく、そして広範囲なセセッティングが可能ですが、導入コストが高く、専門的な知識がより一層求められます。

  • インジェクターの大容量化

単純に燃料噴射量だけを増やす場合、ノーマルのインジェクターでは流量が足りなくなることがあります。そのため、より大きな吐出量を持つインジェクターに交換する必要があります。

しかし、インジェクターだけを交換しても、ECUでその増量分を制御できなければ意味がありませんので、上記のサブコンやフルコンとの組み合わせが必須です。

これらのセッティングは、専門のショップで**シャシダイナモ(シャーシダイナモメーター)**を用いて行うのが一般的です。

■シャシダイナモとは?

シャーシダイナモとは、車やバイクの動力を測定するために使用する装置のことを言います。どのような装置なのかというと、車やバイクの駆動輪をローラー状になっている装置の上にのせてローラーを回転させ、その速さをセンサーが感知して測定するもので、その測定値によって安全に走行することができるかなどを知ることが可能となります。

シャシダイナモ上で様々な回転数や負荷をかけ、空燃比(AFR: Air Fuel Ratio)を測定しながら、最適な燃料マップを作成していきます。

吸気系の見直しと強化

エンジンがより多くの排気量に対応するためには、それに見合った空気を取り込む必要があります。ノーマルの吸気系では、200ccの排気量に対して吸入抵抗が大きくなり、パワーロスに繋がります。

  • エアクリーナーの交換

吸入効率の良い社外品のエアクリーナーエレメントへの交換、またはパワーフィルターの導入が有効です。これにより、空気の抵抗が減り、よりスムーズにエンジンに空気が供給されます。

ただし、吸気効率を上げすぎると、セッティングがシビアになったり、雨天時の吸水リスクが高まったりすることもあるため注意が必要です。

  • スロットルボディの大口径化

より多くの空気を一度に取り込むために、スロットルボディ自体を大口径のものに交換することがあります。これにより、スロットル開度に対する吸入空気量が増え、高回転域でのパワーアップに貢献します。

  • ポート加工

シリンダーヘッドの吸気ポート、排気ポートを研磨・拡大し、空気の流れをスムーズにする加工です。

エンジンのプロによる非常に高度な技術を要する作業であり、失敗するとエンジンの性能を著しく損ねる可能性があります。

吸気系の改造は、燃料噴射量とのバランスが非常に重要です。吸気量を増やしただけではパワーアップには繋がらず、むしろエンジンの不調を招くことになります。

必ず燃料噴射量のセッティングと並行して行う必要があります。

排気系の見直しと強化(マフラー・エキゾーストパイプ)

吸気と同様に、排気効率の向上もボアアップの性能を最大限に引き出すために不可欠です。

  • 社外品マフラーへの交換

ノーマルマフラーは、排気音量規制やコスト、そしてノーマルエンジンの排気量に合わせて設計されています。

ボアアップしたエンジンでは、排気抵抗が大きくなり、せっかくのパワーアップを阻害してしまいます。抜けの良い社外品マフラーへの交換は必須と言えます。

これにより、排気効率が向上し、高回転域でのパワーの伸びが改善されます。

  • エキゾーストパイプの変更

マフラーだけでなく、エキゾーストパイプ(エキパイ)の口径や取り回しも重要です。ボアアップに対応した太さのエキパイを選ぶことで、よりスムーズな排気を促します。

マフラー交換は、音量や音質も大きく変わるため、近隣への配慮や、JMCA(全国二輪車用品連合会)の認証を受けた製品を選ぶなど、法規制を遵守することが重要です。

また、マフラーの交換だけでも空燃比が変わることがあるため、F.I.制御の見直しが必要になる場合もあります。

耐久性や持久力はレベルダウンするのか?

Taku
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アドレスV125Gを200ccにボアアップした場合、ノーマルの排気量から大幅にアップするため、耐久性や持久力はノーマル状態と比較して低下する可能性が高いです!

しかし、適切な部品選定とセッティング、そして乗り方によっては、ある程度のレベルを維持することも可能です。

耐久性の低下要因と対策

  • エンジンへの負荷増大

排気量が大きくなることで、エンジン内部の燃焼圧力や熱量が大幅に増加します。

ノーマルのコンロッド、クランクシャフト、ベアリングといった部品は、本来125ccの負荷を想定して設計されているため、200ccの大きなパワーを受け止めるには強度不足となる可能性があります。

  • 対策

高強度な鍛造ピストン、強化コンロッド、強化クランクシャフトなど、強化部品への交換が必須となります。

特にクランクシャフトは、ボアアップとストロークアップ(排気量を増やすためにピストンが上下する距離を長くする改造)の両方を行った場合、ノーマルでは強度不足となる可能性が高いため、強化品への交換が推奨されます。

  • 熱問題

エンジン出力が上がると、それに伴い発生する熱量も増大します。アドレスV125Gは空冷エンジンであるため、放熱能力に限界があります。

熱による部品の劣化(特にピストンリングやバルブシール)、オイルの劣化促進、オーバーヒートのリスクが高まります。

  • 大型オイルクーラーの装着

エンジンオイルを冷却することで、エンジンの油温を安定させ、熱によるダメージを軽減します。

  • 大容量ファン

エンジン冷却ファンを大容量のものに交換し、強制空冷効果を高めます。

  • 適切な油種と交換頻度

熱に強い全合成油を使用し、ノーマルよりも短いサイクルでのオイル交換を徹底することが重要です。

  • 変速系(駆動系)への負担

エンジン出力が上がることで、駆動系の部品(Vベルト、プーリー、クラッチ、ギアなど)にも大きな負荷がかかります。

高強度なVベルト、強化クラッチスプリング、強化クラッチシュー、強化ドリブンフェイスなど、駆動系部品の強化も必須です。また、各部品の摩耗状況を頻繁にチェックし、早めの交換を心がける必要があります。

  • ブレーキの強化

加速性能が向上すると、それに見合った制動力がなければ危険です。ノーマルのブレーキシステムでは、200ccの加速に対応しきれない可能性があります。

大径ディスクローターへの交換、対向ピストンキャリパーへの交換、メッシュブレーキホースへの交換、高性能なブレーキパッドへの交換など、ブレーキシステムの全面的な強化が不可欠です。

持久力の向上はセッティングとメンテナンス次第

ボアアップによる「持久力」の向上は、単純に排気量が上がったことによるものではなく、「適切なセッティング」と「徹底したメンテナンス」によって実現されるものです。

  • 適切なセッティング

燃料噴射量、点火時期、吸排気効率の全てが最適化されていれば、エンジンは無理なく高性能を発揮し、結果として部品への過度な負担が減り、持久力も維持されやすくなります。

逆に、セッティングが不十分だと、いくら強化部品を入れてもすぐに壊れてしまう可能性があります。

  • こまめなメンテナンス

エンジンオイルの交換頻度を上げる、プラグの状態を頻繁にチェックする、駆動系部品の摩耗を早期に発見・交換する、といった日常的なメンテナンスが、ボアアップ車の耐久性と持久力を大きく左右します。ノーマル車以上に繊細な管理が求められます。

  • 乗り方

ボアアップによって得られたパワーを常にフル活用するような乗り方をしていれば、部品の消耗は激しくなります。アクセルワークを丁寧に行い、無理な高回転を避け、エンジンに優しい乗り方を心がけることで、耐久性を保つことができます。

結論として、アドレスV125Gを200ccにボアアップすることは、ノーマルよりも「耐久性がレベルアップする」わけではありません。

むしろ、大幅なパワーアップに見合うだけの「強化部品の導入」「精密なセッティング」「徹底的なメンテナンス」を行うことで、ようやくノーマルに近いレベルの耐久性を維持できる、というのが現実です。

これらの対策を怠れば、エンジンの寿命は著しく短くなることを覚悟しなければなりません。

高速道路は走れる!

Taku
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アドレスV125Gを200ccにボアアップし、適切な手続きを踏んで軽二輪(250cc以下)登録に変更すれば、高速道路を合法的に走行できるようになります。

これはボアアップの大きなメリットの一つですが、単に「走れる」ということと「快適に走れる」ということは別問題です。

走行そのものは可能だが安全性と快適性は?

排気量が200ccクラスになれば、高速道路の最低速度(通常50km/h)をクリアし、合流も問題なく行えるだけの加速性能は十分に備わります。

法定最高速度である100km/hでの巡航も、比較的余裕を持ってこなせるようになるでしょう。

しかし、快適性と安全性については、いくつか考慮すべき点があります。

  • 車体の安定性

アドレスV125Gは、元々が軽量・コンパクトな125ccスクーターとして設計されています。高速域での走行では、車体の軽さやホイールベースの短さから、横風や路面のギャップに影響を受けやすく、大型バイクのような安定感はありません。

特に、トラックなどの大型車両とすれ違う際や、橋の上などでは、かなりの風圧を受け、車体が振られる感覚を覚えることがあります。

  • ブレーキ性能

前述の通り、加速性能に見合ったブレーキ強化は必須です。ノーマルのブレーキでは、高速域からの急制動や、長い下り坂での連続使用には不安が残ります。

高速道路での万が一の事態に備え、十分な制動力を確保しておくことが安全上極めて重要です。

  • 風防効果

アドレスV125Gの純正スクリーンは非常に小さく、高速走行時にはライダーの全身が風圧にさらされます。これにより、疲労が蓄積しやすく、長時間の高速走行は困難になるでしょう。

長距離高速移動には不向きな側面も

短距離の高速移動や、たまの利用であれば問題ありませんが、例えば「東京から大阪まで高速道路で走る」といったような長距離の高速移動には、やはり不向きと言わざるを得ません。

風圧や振動、シートの快適性などを考えると、長時間の高速走行はライダーに大きな疲労をもたらします。定期的な休憩を挟むなどの工夫が必要です。

長時間高回転を維持する高速走行は、ボアアップしたエンジンにとって特に過酷な状況です。熱管理が不十分だと、オーバーヒートや部品の早期劣化に繋がるリスクが高まります。

定期的なメンテナンスと、エンジンの状態を常に把握しておくことがより重要になります。

高速道路では燃費が悪化しやすいため、ガソリンスタンドの間隔も考慮に入れる必要があります。

結論として、アドレスV125Gの200ccボアアップは、確かに高速道路を走れるようになり、行動範囲を広げます。

しかし、それはあくまで「走れるようになる」という入り口であり、快適かつ安全に長距離を移動するためには、さらなる車体側の強化や、適切な運用が求められることを十分に理解しておく必要があります。

ボアアップセッティングの作業工賃はどれくらい?

Taku
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アドレスV125Gの200ccボアアップは、単純な部品交換とは異なり、非常に高度な技術と手間がかかる作業です。

そのため、工賃もそれなりに高額になります。具体的な費用は、依頼するショップ、使用する部品、どこまで手を加えるか(エンジン内部強化の有無、駆動系や吸排気系のセッティングの範囲)、そして地域によって大きく変動します。

✅️作業工賃の目安

  • ボアアップキット本体代

50,000円~150,000円(ピストン、シリンダー、ガスケット類など)

✅️エンジン内部強化部品代(必要に応じて)

  • 強化クランクシャフト

30,000円~80,000円

  • 強化コンロッド

20,000円~50,000円

  • 強化タペット

数千円~1万円

  • その他強化ベアリング類

数千円~2万円

これらの部品は、エンジンの耐久性を確保するために非常に重要であり、200ccクラスへのボアアップでは強く推奨されます。

✅️吸排気系部品代(必須)

  • 大容量インジェクター

10,000円~30,000円

  • サブコンピューター(サブコン)

30,000円~80,000円(フルコンの場合はさらに高額)

  • 社外品マフラー

30,000円~80,000円

  • 吸気系部品(エアクリーナー、スロットルボディなど)

10,000円~50,000円

✅️駆動系強化部品代

  • 強化Vベルト

5,000円~10,000円

  • 強化クラッチスプリング・シュー

数千円~1万円

  • 社外プーリー、ドリブンフェイスなど

10,000円~30,000円

✅️ブレーキ系強化部品代(必須)

  • 大径ディスクローター、キャリパー、パッド、メッシュホースなど

30,000円~100,000円以上

そして最も変動が大きいのが工賃です!

✅️エンジン分解・組み付け工賃

  • エンジンを車体から降ろし、分解してボアアップキットを組み込み、再度車体に搭載する作業で、50,000円~100,000円以上が目安となります。

✅️(燃料噴射)セッティング工賃

  • サブコンやフルコンの取り付け、シャシダイナモを使った現車セッティング(燃調合わせ)が必須であり、これに30,000円~80,000円以上かかります。

✅️駆動系セッティング工賃

  • 各パーツの組み合わせによるセッティングで、10,000円~30,000円程度。

✅️各種部品の取り付け工賃

  • マフラー、吸気系、ブレーキ系などの部品取り付けは、個別に工賃が発生します。

✅️登録変更費用

  • 排気量変更に伴う軽二輪登録(ナンバー変更、書類作成など)で、行政書士に依頼すると数万円の費用がかかる場合があります。自分で陸運局に行けば費用は抑えられます。

トータルでの概算費用は、部品代と工賃を合わせると、最低でも20万円~30万円、内容によっては50万円を超えることも珍しくありません!

特に、耐久性を考慮した強化部品の導入や、プロによる完璧なセッティングを求めるとなると、それなりの費用がかかることを覚悟しておく必要があります。

安価なボアアップキットを個人で組み込み、適当なセッティングで乗ろうとすると、短期間でエンジンが破損したり、走行中に重大なトラブルが発生したりするリスクが非常に高いため、費用を惜しまずに専門ショップに依頼することが、結果的に最も安全で経済的な選択となるでしょう。

最後にまとめ

Taku
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アドレスV125Gを200ccクラスにボアアップするカスタムは、間違いなく「異次元」の走りを手に入れることができる、非常に魅力的な選択肢です。

ノーマルとは比較にならないパワフルな加速、巡航速度での余裕、そして何よりも高速道路走行が可能になることで、あなたのバイクライフと行動範囲は劇的に広がります。

しかし、その一方で、ボアアップは決して簡単なカスタムではありません。エンジンの排気量を大幅に増やすということは、ノーマルの設計を大きく超える負荷がエンジンや車体全体にかかることを意味します。

そのため、単にボアアップキットを組み込むだけでなく、燃料噴射量の最適化、吸排気系の見直し、そして何よりもエンジンの耐久性を確保するための強化部品の導入が不可欠です。

これらを怠れば、エンジンの早期破損や走行中のトラブルに直結するリスクが非常に高まります!

また、排気量が125ccを超えることで、日本の法律上は原動機付自転車ではなく軽二輪(250cc以下)の扱いとなり、ナンバープレートの変更、車検(厳密には車検制度はないが、定期的な点検は義務付けられている)、そして高速道路通行料金など、様々な法的手続きや維持費の変化が伴います。

これらを無視しての走行は「違法改造」となり、罰則の対象となるだけでなく、万が一の事故の際には保険適用外となる可能性さえあります。

ボアアップにかかる費用も、部品代と工賃を合わせると数十万円単位になることが一般的であり、決して手軽にできるカスタムではありません。

結論として、アドレスV125Gの200ccボアアップは、確かに夢のような性能を与えてくれます。

しかし、それは高度な専門知識を持ったプロショップに依頼し、適切な部品を選定し、完璧なセッティングを行い、そして法的手続きを全てクリアした上で、さらにこまめなメンテナンスを怠らない。という、非常に高いハードルをクリアした場合にのみ享受できる恩恵であると理解してください。

もしあなたが、これらの条件をクリアする覚悟と予算があり、アドレスV125Gの秘められたポテンシャルを最大限に引き出したいと強く願うのであれば、この「異次元」の体験は、きっとあなたのバイクライフを最高のステージへと引き上げてくれることでしょう。

しかし、少しでも不安がある場合は、まずは信頼できるバイクショップの専門家と十分に相談し、リスクとメリットを熟慮した上で、最終的な決断を下すことを強くお勧めします!

安全で楽しいバイクライフのために、正しい知識と準備が何よりも大切です!

この記事を書いた人
Taku
Taku
二級二輪整備士:大型二輪免許取得:愛車Lead125
125cc専門の情報発信者。各車種のスペックや走行性能、燃費比較からメンテナンスまで知識ゼロから詳しくなれるよう、すべてを“教科書レベル”で徹底解説しています!

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