
パワーアップしたフォルムでエントリーライダーからベテランまで幅広い層に愛されるホンダCBR125R。
そのコンパクトな車体に秘められたポテンシャルをさらに引き出し、誰もが憧れる最高速の向上と、より馬力がパワフルな加速を手に入れたいと願うのは、バイクを愛する者の普遍的な欲求でしょう。
ここでは、CBR125Rのパワーアップと、その先に広がるフルパワー化の世界を徹底的に解説します。
純正状態の最高速と馬力を把握した上で、具体的にどのようなカスタムを施せば、眠れる力を呼び覚ますことができるのか?
吸排気系のチューニングから、点火系の見直し、そしてECUの最適化まで、CBR125Rを一段上のパフォーマンスへと導くための方法を余すところなくご紹介します。
さらに、カスタムを進める上で遭遇する可能性のあるアイドリングの不安定という問題についても深く掘り下げ、その原因と対策を解説します。CBR125Rのポテンシャルを最大限に引き出し、新たなライディング体験を手に入れたい方は、ぜひ!
■この記事でわかること
- CBR125Rのパワーアップとフルパワー化とは?
- CBR125Rの最高速と馬力は?スペック・実測値・カスタム
- パワーアップして最高速と馬力を上げる方法/具体的なプラン
- アイドリングが不安定になる原因は何?
- パワーアップ後のメンテナンスと注意点
- 最後にポイントまとめ
CBR125Rのパワーアップとフルパワー化とは?

CBR125Rの持つ潜在能力を引き出す「パワーアップ」と、本来の性能を最大限に発揮させるフルパワー化!
これらの言葉の裏側には、CBR125Rをよりエキサイティングなマシンへと進化させるための様々なアプローチ方法が存在します。
パワーアップの多角的なアプローチ:性能向上のための手段
CBR125Rのパワーアップは、単にエンジン出力を向上させるだけでなく、ライディングフィール全体を向上させることを目指します。
そのための具体的な手段を掘り下げていきます。
- 吸気効率の向上
エンジンがスムーズに呼吸できるよう、エアクリーナーの高性能化や、吸気経路の抵抗を減らすチューニングを行います。
具体的には、より吸入抵抗の少ないスポーツタイプのエアフィルターへの交換や、吸気ポート研磨などが考えられます。これにより、エンジンはより多くの空気を効率的に取り込むことができ、燃焼効率の向上に繋がります。
- 排気効率の向上
排気ガスをスムーズに排出することで、エンジンの負担を減らし、レスポンスを高めます。
アフターマーケット製の高性能マフラーへの交換が一般的で、排気抵抗の低減だけでなく、軽量化やサウンドの変化も楽しめます。フルエキゾーストシステムへの交換は、より排気効率を高める効果が期待できます。
- 燃料供給の最適化
吸排気系の変更に合わせて、適切な量の燃料をエンジンに供給することが重要です。
インジェクションコントローラーを使用することで、燃料噴射量を微調整し、エンジンのポテンシャルを最大限に引き出すことができます。高度なチューニングでは、インジェクター自体の容量アップも検討されます。
- 点火タイミングの最適化
エンジンの燃焼効率を高めるためには、点火タイミングの調整も有効です。
点火時期を適切に調整することで、トルク感やレスポンスの向上が期待できます。社外品の点火ユニットや、ECUの書き換えによって実現します。
フルパワー化の深層:規制解除と潜在能力の解放
CBR125R国内販売しないかな。25万なら即決なんだが。ただし、フルパワーにしてくれ。ヨーロッパ仕様のグダグダモデルは要らん。
— 獅子座のなお (@niseibe) March 6, 2013
「フルパワー化」という言葉は、CBR125Rが本来持っている性能を、法規制やメーカーの自主規制などによって抑えられている状態から解放することを意味します。
- ECUの再セッティング(リマッピング)
近年のバイクでは、エンジンの制御をECU(Engine Control Unit)が行っています。
ECUとは?
エンジン・コントロール・ユニット。気象、気温、気圧などを把握し、最適な燃料噴射量、点火タイミングなどを決める。またIMUで得た情報を集約し、電子制御を機能させる、バイクの頭脳的役割
フルパワー化のためには、このECUのプログラムを書き換え(リマッピング)ることが有効な手段となります。燃料噴射量、点火タイミング、レブリミッターなどを最適化することで、本来のエンジン性能を引き出します。
- 物理的な制限の解除
モデルによっては、吸気ポートや排気ポートに物理的な制限が設けられている場合があります。フルパワー化のためには、これらの制限を取り除く作業が必要になることがあります。
- 海外仕様パーツの流用
海外仕様のCBR125Rは、日本仕様とは異なるエンジン特性を持っている場合があります。海外仕様のECUや吸排気系パーツを流用することで、フルパワー化に近い効果を得られることがあります。
- 注意点/法規制と安全性の確保
パワーアップやフルパワー化を行う際には、関連する法規制を遵守することが重要です。
また、改造によって車両の安全性に影響が出ないよう、確かな知識と技術に基づいて行う必要があります。不明な場合は、専門のショップに相談することを強く推奨します。
CBR125Rの最高速と馬力は?スペック・実測値・カスタム

CBR125Rの潜在能力を探る上で、カタログスペックだけでなく、実際に走行した際のデータや、カスタムによってどの程度性能が変化するのかを知ることは非常に重要です。
カタログスペックから見るCBR125Rのポテンシャル
CBR125Rのカタログスペックは、モデルや年式によって若干の差異がありますが、おおむね以下のようになっています。
出典ホンダ公式
排気量: 124cc
エンジン形式: 水冷4ストロークOHC単気筒2バルブ
最高出力: 約13PS (9.8kW) / 10,000rpm
最大トルク: 約1.0kgf・m (10Nm) / 8,000rpm
これらの数値から、CBR125Rは高回転型のエンジン特性を持つことがわかります。
最高出力を10,000rpmで発生することからも、回して楽しむタイプのエンジンと言えるでしょう。
実走行における最高速のデータ
ウエットコンディションでの最高速は120キロ、ファイナルは14-44で10800回転。BestLapは2分25秒#CBR125R#JC39 pic.twitter.com/UITqr2ypst
— kango (@zetcho_kango) June 16, 2020
カタログ上の数値だけでなく、実際にCBR125Rを走行させた際の最高速は、ライダーの体重、姿勢、路面状況、風向きなどによって大きく変動します。一般的な目安としては以下の通りです。
伏せた状態での最高速は条件が良ければ、もう少し伸びる可能性もあります。
インターネット上のレビューや走行動画などを見ると、120km/hを超える記録も散見されますが、これはあくまで参考値として捉えるべきです。125ccという排気量を考慮すれば、CBR125Rの最高速は日常走行においては十分な性能と言えるでしょう。
馬力特性から読み解く加速性能
13PSという馬力は、決して強大な数値ではありませんが、CBR125Rの軽量な車体(装備重量で130kg台)との組み合わせにより、街乗りや峠道などでは軽快な加速感を楽しむことができます。
最大トルクが8,000rpmで発生することからも、中高回転域での加速に優れていることが伺えます。
カスタムによる最高速と馬力の変化の可能性
CBR125Rのパワーアップカスタムを行うことで、最高速と馬力を向上させることは可能です。
ただし、排気量の制約があるため、劇的な変化は期待できません。。
ハイフローエアフィルターや社外製マフラーへの交換により、吸排気効率が向上し、わずかながら馬力と最高速の向上が期待できます。体感レベルでは、レスポンスの向上として感じられることが多いでしょう。
インジェクションコントローラーの導入やECUのリマッピングにより、燃料供給や点火タイミングを最適化することで、ポテンシャルを最大限に引き出すことができます。
これにより、全回転域でのトルクアップや、最高速の微増が期待できます。
一般的に、これらのカスタムによって、最高速は数km/h程度、馬力も1~2PS程度の向上が見込める場合があります。重要なのは、数値的な向上だけでなく、乗りやすさやエンジンのフィーリングが改善されることです。
パワーアップして最高速と馬力を上げる方法/具体的なプラン

それでは、実際にCBR125Rの最高速と馬力を向上させるための具体的なカスタム方法を見ていきましょう。
吸気系のチューニング:効率的な空気導入
エンジンが効率的に空気を吸い込むことは、パワーアップの基本です。
- ハイフローエアフィルターへの交換
純正のエアフィルターよりも吸気抵抗の少ないハイフローエアフィルターに交換することで、より多くの空気をエンジンに送り込むことができます。
- ビッグスロットルボディへの交換(高度なカスタム)
より大径のスロットルボディに交換することで、吸入空気量を増やすことができます。ただし、ECUのセッティング変更が必要になる場合があります。
- インテークパイプの最適化
インテークパイプの形状を見直し、吸気効率を高めることも有効です。
- 注意点
吸気系のカスタムを行う際は、過度な吸気量増加は燃焼不良を招く可能性があるため、燃料供給とのバランスを考慮する必要があります。
排気系のチューニングとスムーズな排気効率の向上
cbr125r カスタム pic.twitter.com/YrTaSJpkMK
— 恋シ-koishi- (@chinochino0112) November 27, 2024
排気効率の向上も、エンジンの性能を引き出す上で重要です。
- フルエキゾーストマフラーへの交換
純正マフラーは排気抵抗が大きい場合があるため、より排気効率の良いフルエキゾーストマフラーに交換することで、パワーアップが期待できます。軽量化にもつながります。
- スリップオンマフラーへの交換
フルエキゾーストほど効果は大きくありませんが、手軽に交換でき、音質の変化も楽しめます。
- 触媒の最適化(レース専用)
法規に触れる可能性がありますが、レース専用として触媒を最適化することも排気効率向上につながります。
- 注意点
排気系のカスタムは、音量規制に抵触しない範囲で行う必要があります。また、過度な排気効率の向上は、低速トルクの低下を招く可能性があります。
燃料系の最適化と適切な燃料供給
吸排気系の変更に合わせて、燃料供給も最適化する必要があります。
- インジェクションコントローラーの導入
吸排気系の変更により、燃料が薄くなる場合があるため、インジェクションコントローラーを導入し、適切な燃料噴射量に調整します。
- 注意点
燃料系のセッティングは、エンジンの状態を正確に把握した上で行う必要があります。不適切なセッティングは、エンジンブローの原因となる可能性があります。
点火系のチューニングとより強力な点火
点火系の強化も、燃焼効率の向上に貢献します。
- 高性能プラグへの交換
より着火性の高い高性能なスパークプラグに交換することで、燃焼効率を高めることができます。
- 強化イグニッションコイルへの交換
より強力なスパークを発生させる強化イグニッションコイルに交換することで、燃焼を促進します。
- 注意点
点火系のカスタムは、ECUとの相性を考慮する必要があります。
アイドリングが不安定になる原因は何?

CBR125Rのアイドリングが不安定になる現象は、様々な要因が複雑に絡み合って発生することがあります。
ここでは、より具体的な原因と、CBR125Rで特に注意すべき点について解説します。
■吸気系のトラブル
エアフィルターの汚れ・詰まり
インテークパイプの亀裂・緩み
スロットルボディの汚れ
ISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)の不具合
■燃料系のトラブル
燃料ポンプの不良
燃料フィルターの詰まり
インジェクターの汚れ・詰まり
■点火系のトラブル
スパークプラグの劣化・不良
イグニッションコイルの不良
CBR125Rでアイドリングが不安定になった場合は、これらの原因を一つずつ丁寧に確認していくことで、問題の特定と解決に繋がるはずです。
パワーアップ後のメンテナンスと注意点

パワーアップカスタムを行った後は、定期的なメンテナンスがより重要になります。
使用するオイルの種類や交換サイクル、各部の点検頻度など、純正状態よりもシビアに管理する必要があります。
また、カスタムパーツによっては、耐久性が純正品と異なる場合もあるため、定期的なチェックを怠らないようにしましょう。
特に、吸排気系をカスタムした場合は、定期的な増し締めや清掃が必要になることがあります。
さらに、CBR125Rをパワーアップしたカスタム事例は数多く存在します。インターネットやカスタム雑誌などを参考に、どのようなパーツが使われ、どのような効果が得られているのかを調べてみるのも良いでしょう。
他のオーナーのカスタムを参考にすることで、自分の理想とするカスタムのイメージを具体化することができます。
例えば、フルエキゾーストマフラーとインジェクションコントローラーを組み合わせることで、全回転域でのトルクアップと最高速の向上が見込める事例や、ビッグスロットルボディとECUのリマッピングによって、よりレーシーなエンジン特性を獲得している事例などがあります。
最後にポイントまとめ

CBR125Rのパワーアップは、吸排気系、燃料系、点火系のチューニングによって、最高速と馬力の向上を目指すものです!
パワーアップの基本は、エンジンの吸入、燃焼、排気の効率を高めることが大事です。
- 純正状態の最高速と馬力を把握することが、カスタムの第一歩
- 吸気系のチューニングでは、ハイフローエアフィルターなどが有効
- 排気系のチューニングでは、フルエキゾーストマフラーなどが効果的
- 燃料系の最適化には、インジェクションコントローラーなどが用いられる
- アイドリングの不安定は、吸気、燃料、点火系のトラブルが主な原因
- パワーアップ後は、より丁寧なメンテナンスが重要になる
CBR125Rの秘めたるポテンシャルを引き出し、よりエキサイティングなライディングを手に入れてください。ただし、カスタムは自己責任において、安全に配慮して行うようにしましょう!

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二級二輪整備士:大型二輪免許取得:愛車Lead125
125cc専門の情報発信者。各車種のスペックや走行性能、燃費比較からメンテナンスまで知識ゼロから詳しくなれるよう、すべてを“教科書レベル”で徹底解説しています!
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