PCX/時計がズレる?正しい合わせ方と24時間表示設定!

ホンダ車
Taku
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PCXのメーターパネルに目をやったとき、表示されている時計がスマホや腕時計の時間とズレる、又はズレてる事ってないか?

このPCXの時計のズレですが、正しい合わせ方の手順と24時間表示設定をわかりやすく伝授していきます。

実はこれ、故障ではなく、デジタル時計特有の現象や、PCXのバッテリー状態を示すサインである場合もあります。

ここで、意外と知られていない「24時間表示への切り替え設定」と言う裏技があります!

さらには、なぜPCXの時計がズレてしまうのか?、という根本的な原因、そして深刻なトラブルの予兆についてまで、PCXオーナーなら知っておきたいメーター周りの知識を余すところなく徹底的に解説していきます!

■この記事でわかること

  • なぜPCXの時計はズレるのか?原因と放置のリスク
  • 時計合わせの前に準備とボタンの確認
  • 【完全手順】PCXの時計の正しい合わせ方4ステップ!
  • 【裏技】24時間表示設定とは?
  • PCXの時計がどうしてもズレる時の代替品

  • 最後に統括

なぜPCXの時計はズレるのか?原因と放置のリスク

Taku
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まず、PCXの時計がズレる原因を正しく理解しておこう。時計がズレる現象には、単なる「仕様上の誤差」と、見過ごせない「バッテリー劣化によるリセット」という二つのパターンがあります。

バッテリーの電圧低下(最も多い原因)

PCXの時計は、エンジンを切っている間もメインバッテリーから微量な電力(暗電流)を使って動いています。

バッテリーが弱って電圧が不安定になると、時計のカウントが正しく行われず、時間が遅れることがあります。

特に**「セルを回した瞬間に時計がリセットされる(1:00に戻るなど)」**場合は、始動時に大きな電力を使うことで電圧が急激に下がり、時計の記憶が飛んでいる証拠です。

クォーツ時計特有の誤差

バイクのメーターに使われている時計は、電波時計やスマホのような高精度なものではありません。一般的な「クォーツ式」のため、仕様として月に数十秒〜1分程度のズレは生じます。

これは故障ではなく「仕様」の範囲内です。

気温の変化

冬場の低温時などは、バッテリーの出力が落ちるだけでなく、時計内部の水晶振動子(クォーツ)の振動数が変化し、時間が狂いやすくなります。

症状 原因の可能性 推奨される対策
月に1〜2分ズレる クォーツの精度(仕様) 気になったら手動で合わせる(正常範囲)
頻繁に大きく遅れる バッテリー電圧不足(初期) バッテリーの充電、または電圧チェック
エンジン始動でリセット バッテリー寿命(末期) 早急にバッテリー交換が必要

ズレを放置するリスク

「数分のズレなら頭の中で計算すればいいや・・」と放置しがちですが、以下のようなリスクが隠れている可能性があります。

突然のバッテリー上がりの予兆

これが最大のリスクです!

時計が頻繁に遅れる、あるいはリセットされる現象は、バッテリーの寿命が近いという明確なサインです。

これを放置すると、ある朝突然エンジンがかからなくなる(セルが回らない)トラブルに直面する可能性が高いです。

特にスマートキーモデルのPCXは、バッテリーが完全に上がるとシートを開けるのも一苦労(エマージェンシーキーが必要)になります。

精神的なストレスと実害

通勤・通学で使う場合、数分の遅れが命取りになることがあります。

「進んでいる」ならまだしも、「遅れている」時計を信じて行動すると遅刻のリスクになります。

時計の異常は、単なる時間表示の問題ではなく、PCXの電装系、特にバッテリーの健康状態を知るための重要なバロメーターであることを理解し、この症状が見られた場合は速やかにバイクショップで点検を受ける、またはバッテリーの交換を検討してください。

時計合わせの前に準備とボタンの確認

Taku
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いざ時計合わせを始める前に、必ず行っていただきたい準備と、操作に使うボタンの確認を徹底しよう。

【重要】必ず停車してメインスイッチをON

最も重要かつ最初にすべきことは、必ず安全な場所にバイクを停車させることです!

信号待ちのわずかな時間や、走行中にメーターを覗き込みながら操作しようとするのは非常に危険です。

操作に気を取られて前方不注意になったり、誤ってスロットルを回してしまったりするリスクを避けるため、自宅の駐輪場や広い駐車場など、落ち着いて両手を使って操作できる環境を確保してください。

停車が完了したら、イグニッションスイッチをオンにして、メーターパネルが完全に表示されている状態にします。

このとき、必ずしもエンジンをかける必要はありませんが、長時間作業する場合はバッテリーへの負荷を考慮し、エンジンをかけておくか、迅速に操作を完了するように心がけましょう。

操作ボタンの役割を理解する(SELとSET)

PCXの時計を設定するために使用するのは、メーターパネルの周辺に配置されている二つのボタンです。

多くのPCXモデルでは、液晶メーターの下部または左右に「SEL」と「SET」という名称が刻印されたゴム製のボタンが見つかるはずです。

  • SEL(Select)ボタン

主に項目を選択したり、調整している桁(時と分など)を移動させたりする役割を持ちます。

  • SET(Set)ボタン

主に数値を変更したり、設定した項目を決定したりする役割を持ちます。

この二つのボタンの機能を正確に理解しておくことが、スムーズな時計合わせの成功の鍵となります。

特に「調整モードへの移行」には、この二つのボタンを同時に、かつ正確に操作する技術が必要となりますので、位置と感触をあらかじめ確認しておいてください。

【完全手順】PCXの時計の正しい合わせ方4ステップ!

Taku
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ここからは、PCXオーナーが最も知りたい時計合わせの具体的な手順を、ステップバイステップで詳しく解説していきます。

この手順は、現行のPCX125(JK05)やPCX160(KF47)といったモデルを始め、先代モデルのJF81やKF30など、多くのPCXシリーズに共通する基本操作に基づいています。

出典ホンダ公式

手順①:調整モードへの移行(同時長押しのコツ)

まず、イグニッションスイッチをONにし、メーターパネルが起動していることを確認してください。時計合わせの最初のステップは、時計の数値を変更できる「調整モード」にメーターを切り替えることです。

このモードに切り替えるには、SELボタンとSETボタンの二つを同時に長押しします。

ここが最も重要なポイントであり、片方だけ先に押してしまうとトリップメーターがリセットされたり、別のメニューが表示されたりしてしまいます。

左右の親指を使って、ほぼ完璧に同時に、力を込めて数秒間押し続けてください。

操作が成功すると、メーターパネルに表示されている「時」と「分」の数字が点滅を始めます。この点滅こそが、あなたが時計の設定を自由に変更できる状態になったという確かな証拠です。

もし点滅しない場合は、一度指を離し、焦らずもう一度、同時に長押しする操作を繰り返してください。

手順②:時の設定(SET/SELでの数値変更)

時計表示が点滅し、調整モードに入れたら、まずは「時」を現在の時刻に合わせます。

このとき、点滅している「時」の数字を動かす役割を持つのは左のSELボタンです。

SELボタンを1回押すごとに、数字が1つずつ進んでいきます。

指を離さずに押し続けることで、数字が素早く送られる機能が搭載されているモデルもありますので、現在の正確な「時」に合わせて調整を進めてください。

設定が完了したら、右のSETボタンを押して完了です。

ここで注意していただきたいのが、時計は一方通行であるという点です。

もし設定したい時間から1時間や2時間分、数字を押しすぎてしまったとしても、残念ながら「戻る」ボタンはありません。

その場合は、12時間(または24時間)分、もう一度SETボタンを押し続け、数字を一周させて目的の時間に戻る必要があります。操作はゆっくりと、確実に進めましょう。

手順③:分の設定と決定

「時」の設定が現在の時刻と一致したことを確認できたら、次は「分」の設定へと移ります。

「時」の調整が完了した状態で、右のSETボタンを1回押してください。

この操作により、「時」の点滅が止まり、代わりに「分」の数字が点滅を始めます。このSELボタンが、調整する桁を切り替える役割を果たしているわけです。

「分」が点滅を始めたら、再度左のSELボタンを使って、現在の正確な「分」に合わせて数値を変更していきます。

スマートフォンの時計などを参考に、秒単位まで意識しながら、分が切り替わるタイミングを見計らって操作を完了させると、より高い精度での設定が可能です。

手順④:設定の完了と確認

時と分の両方の設定が完了したら、最後に設定を確定させ、調整モードを終了させます。

「分」の設定が完了した状態で、もう一度右のSETボタンを押してください。

この操作により、点滅していた「時」と「分」の表示が点滅を止めて通常の点灯状態に戻ります。これで、設定した時刻がメーターに記憶され、調整モードが終了したことになります。

設定が正しく反映されたことを確認するために、最後にイグニッションスイッチを一度OFFにし、数秒待ってから再度ONにしてください。

メーターが立ち上がったときに、あなたが設定した正確な時刻が表示されていれば、すべての手順が成功したことになります。

【裏技】24時間表示設定とは?

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時計合わせの手順をマスターしたPCXオーナーだからこそ、ぜひ知っておきたいのが「12時間表示(AM/PM)」と「24時間表示(0時〜23時)」の切り替え設定です!

初期設定では12時間表示になっていることが多いですが、特に通勤でPCXを利用するライダーにとっては、24時間表示にすることで得られるメリットは意外にも多いです!

24時間表示(例: 17:00)のメリット

デジタル時計を瞬時に確認する際、「PM 5:00」と「17:00」を比較すると、後者の方が直感的に現在の時刻や残り時間を把握しやすいという方が多いはずです。

特に夕方の薄暗い時間帯や夜間では、午前と午後の誤認を完全に防ぐことができるため、時間の管理がより正確になり、安全運転にもつながります。

分刻みのスケジュールで動くライダーにとって、24時間表示は非常に実用的で効率的な表示形式と言えるでしょう。

切り替え操作の手順

この表示形式の変更は、先ほど解説した時計合わせの「調整モード」のプロセスの中で行うことが可能です。

多くのPCXモデルでは、時と分を合わせた後、最後にSELボタンを押して設定を終了する直前のステップで、自動的に「12H」または「24H」の文字が点滅する画面に移行します。

この表示形式が点滅しているタイミングでSETボタンを押すことで、表示形式を12Hと24Hの間で切り替えることができます。

好みの表示形式を選択した状態で、再びSELボタンを押すことでその設定が確定し、時計合わせ全体が完了します。

モデルによっては、時計合わせとは別のメニュー、例えばメーターの輝度調整メニューの中にこの設定が含まれている場合もありますが、基本的にはSELとSETの同時押しから始まる操作の一部として組み込まれていることが多いです。

初期型~現行型の違いで設定手順も違う?

PCXは世代によってメーターパネルのデザインが大きく進化しています。

初期型(JF28など)はアナログ的な要素も残っていましたが、現行のJK05やKF47型ではフル液晶メーターが採用されており、より多くの情報を表示できるようになりました。

そのため、最新モデルでは時計合わせのフローの中に、表示形式の切り替えだけでなく、画面の明るさ(輝度)を調整するステップが追加されている場合があります。

設定の切り替えに迷った際は、常にSELボタンで次の項目に移動し、SETボタンで数値を変更するという基本原則を思い出して操作を進めてみてください。

PCXの時計がどうしてもズレる時の代替品

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PCXの時計は「気がつくとズレている!」という現象が起きやすく、地味にストレス。。

ズレるのは、純正メーターの仕様上の癖(精度の甘さ)と言われており、修理しても直らないことが多いです。

そこで、「ズレない(勝手に修正してくれる)」かつ「24時間表示ができる」という点でおすすめの代替品を2つ紹介します。

ズレを二度と気にしたくないならコレ

✅️デイトナ(Daytona) バイク用デジタルマルチメーター

純正のズレにうんざりしているオーナーに最も選ばれている製品です。

電波時計なので、自動で時刻を修正してくれます。もう手動で合わせる必要がありません。

■メリット

  • 常に正確(1秒もズレません)
  • もちろん24時間表示に対応
  • 文字が大きく見やすい
  • 日付や気温も表示できる

バックミラーの根本に共締めするステーが付属しているので、簡単に見やすい位置(ハンドルの高い位置)に固定できます。

弱点: 夜間のバックライトが少し暗めです。

シンプル・イズ・ベストならコレ

✅️デイトナ(Daytona) バイククロック時計

非常にコンパクトで、後付け感が少ない定番モデルです。小さいながらもバイク専用設計で防水性が高い。

■メリット

  • 24時間表示対応
  • PCXのハンドルバーに直接巻きつけて固定できるため見た目がスッキリ
  • 価格が比較的安い

弱点: 電波時計ではないため、数ヶ月に一度は時刻修正が必要になる可能性があります。

PCX(特にJF28, JF56, JF81, JK05などのモデル)は、ハンドルバーがカバーで覆われておらずメッキのパイプが露出しているため、どちらの時計も「ハンドルマウント」という方法で簡単にポン付けできます。

どうしてもズレるのが嫌であれば、少し見た目は大きくなりますが「タナックスの電波クロック」一択です。

「今の時刻、合ってるかな?」という不安から完全に開放されます!

最後に統括

Taku
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このコンテンツでは、PCXの時計がズレる原因から、正確な合わせ方、そして利便性の高い24時間表示への切り替え設定までを網羅的に解説してきました。

手順さえ理解してしまえば、時計合わせは1分もかからず完了できる簡単な作業です。

しかし、単なる時刻修正作業としてこれを終わらせてしまうのではなく、この記事を通じて強調してきた**「時計の異常はバッテリー異常のサインである」**という重要な警告をぜひ心に留めておいてください。

特に、時計が初期値にリセットされるという現象は、あなたが愛車PCXのバッテリーに目を向けるべきタイミングが来たことを教えてくれています。

バッテリーの突然死は、日々の快適なバイクライフを脅かす最大のトラブルの一つです。

この知識を活かし、時計チェックを愛車PCXの定期的なメンテナンスの習慣に組み込むことを強くおすすめします。

例えば、ガソリンを満タンにしたとき、あるいは走行距離が3,000kmに達しオイル交換の時期が近づいてきたときなど、何かのルーティンと紐づけて時計を確認し、もし数分のズレがあればこの手順で修正するのです。

こうした小さな習慣が、PCXのコンディションを把握する貴重な機会となり、結果としてバイクの寿命を延ばし、より安全で快適な走行につながります。

正確な時間を刻むPCXは、ライダーに安心感と余裕をもたらしてくれます。

あなたのPCXも、このコンテンツで解説した手順に従って、明日から正確な時を刻み始めるでしょう。信頼できる相棒とともに、充実したバイクライフを送ろう!

この記事を書いた人
Taku
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二級二輪整備士:大型二輪免許取得:愛車Lead125
125cc専門の情報発信者。各車種のスペックや走行性能、燃費比較からメンテナンスまで知識ゼロから詳しくなれるよう、すべてを“教科書レベル”で徹底解説しています!

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