
中古市場でスーパーカブ50を探す際には、他のバイク以上に慎重な見極めが求められる。
その最大の理由は、あまりにも丈夫であるために、本来であれば必要なはずの定期的なオイル交換や消耗品の清掃といったメンテナンスを怠ったまま、ボロボロになるまで乗り倒されてしまうスーパーカブ50が非常に多い。。
特に50ccモデルは、日常の足として過酷な環境で使われることが多く、外観は綺麗に見えても内部が疲弊しているケースが少なくない。
このコンテンツでは、そんなスーパーカブ50の中古車を買う前に注意点として確認すべきチェック項目をプロの二級二輪整備士である私がまとめて解説していきます!
■この記事でわかること
- スーパーカブ50の中古車購入前の注意点!
- エンジン周りで購入前に必ず確認すべきチェック項目
- フレームや外装周りでカブ特有の致命的な弱点を見抜く
- 足回りや駆動系周りで消耗品の摩耗具合を確認する
- ぶっちゃけどのスーパーカブ50の中古車を選ぶべきか?
- スーパーカブ50の中古車を選ぶ際に店舗で聞くべき3つの質問
- ヤフオクやメルカリで中古カブを買う際のリスク
- 最後に統括
スーパーカブ50の中古車購入前の注意点!

スーパーカブ50の中古車には、ビジネス用途で使われていた車両、いわゆる働くバイク上がりの車体が大量に流入しています。
新聞配達や郵便配達、デリバリー業務などで使われていた車両は、走行距離が数万キロに達していることも珍しくありません。
これらの車両は、整備自体は定期的に行われていることが多いものの、ストップアンドゴーの繰り返しや重い荷物の積載により、エンジンやフレームに蓄積されたダメージは想像以上に大きいものです。
趣味として長く乗り続けたいのであれば、こうした業務車両特有の摩耗具合を正確に判断する目を持つことが不可欠となります。
生産時期によっても注意すべき中古車がある

スーパーカブ50は生産時期によって、燃料供給方式がキャブレターから電子制御燃料噴射(FI)へと大きく変わっています。
これにより、エンジンの特性やトラブルの傾向、さらには維持にかかる手間も異なります。
キャブレター車にはキャブレター車特有の、FI車にはFI車特有のチェックポイントが存在し、それらを知らずに購入してしまうと、納車後に思わぬ修理費用が発生することになりかねません。
カブだから何を買っても同じだろう・・という油断を捨て、一台一台の車体がどのような歴史を歩んできたのかを読み取ることが、中古カブ選びにおける最大の注意点と言えます。
都市伝説がメンテナンス不足を招いている現状
ぶっちゃけて言うと、スーパーカブの耐久性に関する都市伝説は無数にあり、
といった過激な都市伝説すら存在するほどです。。


こうした神話はカブの素晴らしさを証明するものですが、中古車市場においては負の側面として現れることがあります。
多くの一般ユーザーが、カブは手入れをしなくても走り続けるものだと思い込み、エンジンオイルが規定量の半分以下になっても、あるいはチェーンが伸び切ってケースに当たっていても、そのまま乗り続けてしまうのです。
このようなメンテナンス不足の車両は、一時的には元気に走っているように見えても、エンジン内部の金属表面に深刻なダメージを負っている可能性が高いです。
特にカブ50のエンジンオイル容量はわずか0.6リットルから0.8リットル程度と非常に少なく、少しのオイル消費や放置が致命的な潤滑不良を招きます。
業務車両上がりのリスクと見分け方

新聞配達や郵政カブといった業務車両は、中古市場において安価に取引されることが多いですが、そこには相応のリスクが潜んでいます。
これらの車両は、雨の日も風の日も、そして冬の凍結路面でも休まず走り続けてきた経歴を持ちます。
走行距離の多さもさることながら、一日に数百回というサイドスタンドの出し入れや、頻繁なシフトチェンジは、一般のツーリング車両とは比較にならないほどのストレスを各部に与えています。
例えば、サイドスタンドの取り付け根元が歪んでいたり、シフトペダルの軸に大きなガタが出ていたりするのは、業務車両によく見られる特徴です。
こうした個体を見分けるためのヒントは、細かな部品の摩耗に隠されています。ステップのゴムが片側だけ極端に減っていたり、ブレーキレバーの先端が擦り切れていたりする場合、それは非常に高い頻度で操作が行われていた証拠です。
世代による維持費と扱いの違い

スーパーカブ50を選ぶ上で避けて通れないのが、キャブレターモデルとFIモデルの選択です。
2007年頃を境に、環境規制への対応から燃料供給システムが刷新されました。
キャブレターモデルは構造が単純であり、工具さえあれば自分で分解清掃ができるという楽しさがありますが、冬場の始動にコツが必要だったり、長期間放置するとガソリンが腐ってエンジンがかからなくなったりするという弱点があります。
また、古いモデルになるほど純正部品の供給が終了していくリスクも考慮しなければなりません。
対して2007年以降のFIモデルは、気温や気圧に関係なくボタン一つでスムーズに始動し、燃費性能もさらに向上しています。
日常の足としての信頼性を重視するのであれば、FIモデルに軍配が上がりますが、万が一電装系や燃料ポンプに不具合が出た場合は、専門の診断機を持つショップでなければ修理が難しく、部品代も高額になる傾向があります。
エンジン周りで購入前に必ず確認すべきチェック項目

中古バイクの心臓部であるエンジンの状態を確認することは、購入後の満足度を左右する最も重要なプロセスです。
スーパーカブ50のエンジンは非常にタフですが、それゆえに末期症状が出るまで普通に動いてしまうという特性があります。
店頭でエンジンをかけさせてもらえる場合は、単に始動するかどうかだけでなく、その過程で発生する音や煙、そして振動に全神経を集中させる必要があります。
特に冷えた状態からの始動性は、エンジンの健康状態を雄弁に物語ります。
店員にエンジンをかけてもらう際は、事前にマフラーの根元を触らせてもらい、エンジンが冷えていることを確認してください。温まったエンジンは調子良くかかって当たり前だからです。
もしエンジンが冷えているにもかかわらず、セルモーターを長く回し続けなければならなかったり、キックを何回も踏まなければならなかったりする場合は、燃料系や点火系、あるいは圧縮圧力の低下が疑われます。
エンジン始動性とアイドリングの安定感

正常なスーパーカブ50であれば、冷間時であってもセルボタンを一瞬押すか、あるいは軽いキック一発でエンジンが始動します。
始動した直後にアクセルを開けなくても一定の回転数を保ち、エンストすることなくアイドリングを続けるのが理想の状態です。
もしアイドリング中に回転数が上下に激しく変動したり、プスンと力なく止まってしまったりする場合は、キャブレターの汚れやスロットルボディの不具合、あるいは吸気系の二次エアー吸い込みなどが考えられます。
また、アイドリング中にエンジンから聞こえてくる音にも注目しましょう。カブ特有のトコトコという心地よい音の裏側で、金属同士がぶつかるようなカタカタという打音や、シャリシャリという引きずり音が混じっていないかを確認します。
マフラーからの排気ガスの色
エンジンがかかったら、マフラーから出てくる排気ガスの色を観察してください。正常なエンジンであれば、排気ガスはほぼ無色透明です。
冬場に白い湯気が出ることはありますが、それは水分が蒸発しているだけなので問題ありません。
注意すべきは、青白い煙や、目に見えて白い煙がずっと出続けている場合です。これはオイル上がりやオイル下がりと呼ばれる症状で、エンジンオイルが燃焼室に入り込んでガソリンと一緒に燃えてしまっていることを示しています。
青白い煙が出ている個体は、エンジン内部のピストンリングやシリンダー、あるいはバルブステムシールが摩耗しており、遠くない将来にエンジンの腰上オーバーホールが必要になります。
修理費用は数万円単位でかかりますので、この症状が出ている中古車は、特別な理由がない限り避けるのが賢明です。
オイル漏れや滲みの有無

エンジンの外観をチェックする際は、接合部やボルトの周りにオイルが漏れたり滲んだりした跡がないかを確認してください。
特にエンジン下部のドレンボルト周辺、ギヤチェンジのシャフトの付け根、そしてシリンダーヘッドのガスケット部分はオイル漏れが発生しやすいポイントです。
単に汚れているだけでなく、生乾きのオイルが付着していたり、地面に垂れた跡があったりする場合は、シールの劣化やボルトの締めすぎによるケース破損が疑われます。
オイル滲み程度であれば清掃とパッキン交換で治ることも多いですが、ケースそのものが歪んでいたり、ネジ山が潰れていたりする場合は修理が非常に困難になります。
オイル漏れを放置すると走行中にタイヤにオイルが付着し、転倒の原因にもなるため非常に危険です。
オイルレベルゲージでの汚れチェック
エンジンオイルのレベルゲージを引き抜いて、付着しているオイルの色と量を確認することも忘れないでください。
オイルが真っ黒に汚れている場合、それは長期間交換されずに放置されていたことを意味します。
さらに悪いのは、オイルの量が規定の範囲を下回っていたり、逆に異常に増えていたりする場合です。オイルが少ない状態で走っていたエンジンは、内部が異常摩耗している可能性が極めて高く、見えない部分に大きなダメージを抱えている可能性が高いです。
また、オイルの色がカフェオレのように白濁している場合は、エンジン内部に水分が混入しているサインです。
長期放置による結露や、極端な短距離走行の繰り返しによって起こる現象ですが、これはオイルの潤滑性能を著しく低下させます。
フレームや外装周りでカブ特有の致命的な弱点を見抜く

スーパーカブ50の中古車をチェックする際、エンジンの次に重要なのがフレームの状態です。
特にカブは、鋼板をプレスして作られたバックボーンフレームを採用しており、このフレームが致命的な損傷を受けていると、バイクとしての寿命が尽きたと言っても過言ではありません。
外装のプラスチックパーツが割れている程度であれば交換で済みますが、フレームの腐食は修理に多大な費用と時間がかかります。一見すると艶があって綺麗なカブでも、見えない部分に深い闇を抱えていることがあるのです。
リヤフェンダー裏の腐食チェック

スーパーカブ50において、最も注意深く確認しなければならないのがリヤフェンダー裏のサビです。
カブのフレームはリヤフェンダーと一体化した構造になっていますが、後輪が跳ね上げた泥や水、そして冬場の融雪剤がフェンダーの内側に溜まりやすい設計になっています。
特に沿岸部で使用されていた車両や、雨の日も毎日走っていた車両は、フェンダーの裏側から腐食が進み、最悪の場合はフレームが腐って穴が開いてしまうことがあります。
これをチェックするには、リヤタイヤとフェンダーの隙間に指を入れて、フェンダーの縁や裏側を触ってみるのが一番です。
もし指にザラザラとしたサビの破片がついてきたり、鉄板が薄くなってペコペコしていたり、あるいはすでに穴が開いているような個体は、どれだけ安くても購入を見送るべきです。
フロントフォークの歪みと動作

スーパーカブ50(特にAA01型以前)は、ボトムリンク式と呼ばれる独特なフロントサスペンションを採用しています。
これはブレーキをかけるとフロントが浮き上がるという面白い特性を持っていますが、構造が複雑でガタが出やすいという側面もあります。
フロントホイールを浮かせて、フォークを手前に引いたり左右に振ったりした際に、不自然な遊びやガタつきがないかを確認してください。
リンク部分のブッシュが摩耗していると、走行中にハンドルが振れたり、異音が発生したりする原因になります。
また、事故や激しい転倒を経験している車両は、フロントフォーク自体が曲がっていたり、左右のバランスが崩れていたりすることがあります。
ハンドルを真っ直ぐにした際に前輪が僅かに傾いていないか、あるいは走行中に手を放した際に左右に流れていかないかといった確認が重要です。
ステップやペダルの曲がり・削れ
バイクの状態を推測する上で、ステップやペダルは雄弁に真実を語ります。
カブのステップは強固な鉄の棒でできていますが、大きな転倒をするとこれが曲がってしまいます。
ステップが左右で高さが違っていたり、斜めに歪んでいたりする場合、それは過去に相当な衝撃を受けた証拠です。また、ステップの裏側や先端が削れている場合は、深くバンクさせて走っていたか、あるいは何度も転倒を繰り返していたことが推測できます。
シフトペダルやブレーキペダルの曲がりも同様です。
カブはシフト操作が頻繁なため、ペダルの軸にガタが出ていることも多いですが、明らかに不自然な方向に曲がっている場合は、足元に強い衝撃があったことを示しています。
ガソリンタンク内部のサビ
スーパーカブ50はシートの下にガソリンタンクがあります。給油口のキャップを開けて、内部をライトで照らして確認してください。
もしタンクの底や壁面に茶褐色のサビが見える場合は注意が必要です。長期放置されていた車両は、タンク内でガソリンが酸化し、結露による水分が溜まってサビを発生させます。
このサビが燃料ラインを通ってキャブレターやFIのインジェクターを詰まらせ、走行中の突然のエンストやエンジンの不調を招くのです。
多少のサビであればコーティング剤で補修することも可能ですが、基本的にはサビがない車体を選ぶのが鉄則です。
足回りや駆動系周りで消耗品の摩耗具合を確認する

エンジンの調子が良く、フレームもしっかりしていても、足回りや駆動系がボロボロでは快適な走りは望めません。
スーパーカブ50はメンテナンスをサボっても走れてしまうバイクですが、その分、前のオーナーがどこまで手をかけていたかが、チェーンやタイヤ、ホイールの状態に顕著に現れます。
これらのパーツは消耗品であり、交換すれば解決する問題ではありますが、一気に全てを交換するとなると数万円の出費となります!
購入時の価格を抑えることができても、乗り出し直後に消耗品の交換時期が重なれば、結局は高い買い物になってしまいます。
スポークの折れとリムのサビ

スーパーカブ50のホイールは、多くのモデルでワイヤースポークを採用しています。
このスポークの一本一本にサビが出ていないか、あるいは折れたり緩んだりしていないかを確認してください。
特にリヤホイールは荷重がかかるため、スポークが折れやすい傾向にあります。指で一本ずつ弾いてみて、高い音が鳴れば正常ですが、鈍い音がしたりグラグラしていたりする場合は張りが不足しています。
一本でも折れていると、走行中にホイールが歪み、最悪の場合はタイヤがロックする危険もあります!
ドライブチェーンとスプロケットの寿命
カブの駆動系において最も重要なのがドライブチェーンです。
カブはチェーンがケースで覆われているため、汚れにくい反面、外から見えないので注油や調整を忘れられがちな場所です。
ケースの点検窓を外して中を覗くか、ケース自体を軽く叩いてみて、ジャラジャラという音がしないかを確認してください。チェーンが伸び切っていると、ケースの内側に当たって異音を発し、最悪の場合は走行中に外れたり切れたりします。
同時にスプロケットの歯の形もチェックしましょう。歯の先が尖って手裏剣のようになっている場合は、摩耗が進んでおり、チェーンと一緒に交換が必要なサインです。
タイヤの溝と製造年数

タイヤは溝の深さだけでなく、ゴムの劣化状態を重視してください。
カブは非常に燃費が良く、タイヤも長持ちするため、溝が残っていても製造から5年以上経過してカチカチに硬くなっていることがよくあります。
タイヤの側面(サイドウォール)を見て、ひび割れ(クラック)が入っていないかを確認しましょう。古いタイヤはグリップ力が著しく低下しており、雨の日のマンホールや白線の上で簡単に滑ってしまうため非常に危険です。
また、タイヤの製造年数は側面に刻印されている4桁の数字で確認できます。例えば「2422」とあれば、2022年の24週目に製造されたという意味です。
もし製造から5年以上経っているようであれば、溝がどれだけあっても納車時に交換することを強くおすすめします。
ぶっちゃけどのスーパーカブ50の中古車を選ぶべきか?

スーパーカブ50には半世紀を超える歴史があり、年代によってその性格は大きく異なります。
中古で購入する場合、どの年代のモデルを選ぶかは、その後のバイクライフを決定づける大きな分岐点となります。
大きく分けると、キャブレターを採用した「古き良きカブ」、インジェクション化された「現代的なカブ」、そして生産国が変わった「新世代のカブ」に分類されます。
それぞれの世代には、特有の魅力と避けられない弱点が存在します。
キャブレターモデルのメリットとデメリット

2007年以前に生産されたキャブレターモデルは、いわゆる「カブらしいカブ」として根強い人気があります。
最大のメリットは、その構造のシンプルさにあります。電気に頼る部分が少なく、万が一故障しても多くのトラブルを自分の手で解決できる可能性があります。
また、社外パーツが星の数ほど存在するため、ボアアップや外装のカスタムを自由に楽しみたい方にとっては、これ以上ない素材と言えます。中古相場もこなれており、安価に入手できる点も魅力です。
一方で、デメリットとしては始動性の不安定さが挙げられます。冬場はチョークを引き、エンジンを暖めるという「儀式」が必要です。
また、燃費性能も最新モデルには一歩譲ります。
さらに、古い車体が多くなるため、フレームのサビや電装系の劣化といった経年劣化との戦いになることも覚悟しなければなりません。自分でメンテナンスをすることに喜びを感じ、多少の手間を惜しまない趣味人向けの世代と言えるでしょう。
FI(電子制御燃料噴射)モデルの安心感
2007年に登場したAA01型のFIモデル以降、スーパーカブ50は究極の実用車へと進化しました。
最大の恩恵は、どんなに寒い朝でも、あるいは長期間放置した後でも、ボタン一発で安定してエンジンがかかる信頼性です。
燃費も公称値でリッター100キロを超えるような驚異的な数値を叩き出します。日常の通勤や通学、お買い物など、バイクを「確実な足」として使いたい方にとって、FIモデル以外の選択肢はないと言っても過言ではありません。
弱点としては、システムの複雑化が挙げられます。
もし燃料ポンプやセンサー類が故障した場合、部品代が高額になり、個人での修理も難しくなります。しかし、それを差し引いても「いつでも動く」という安心感は絶大です。
メカに詳しくない初心者の方や、トラブルを最小限に抑えたいという実用重視のユーザーに最もおすすめできる世代です。
中国生産モデル(AA04型)と日本生産モデル(AA09型)の違い

2012年に登場したAA04型は、生産拠点が中国へと移り、デザインも角張ったモダンなスタイルに刷新されました。
この世代はコストダウンが図られたため、一部で塗装の質や耐久性に対する不満の声が上がった時期でもあります。
しかし、プロモデルなどで採用された14インチホイール仕様など、実用的な進化も見られます。中古市場では比較的安値で高年式の個体が手に入るため、コストパフォーマンスを重視するなら選択肢に入ります。
2017年には再び生産が国内(熊本工場)に戻り、型式もAA09型となりました。
デザインは丸目を採用したクラシックなスタイルに回帰し、LEDヘッドライトなどの現代的な装備も追加されました。
塗装や組み立ての精度も向上しており、非常に完成度の高いモデルとなっています。予算に余裕があり、高品質なカブを長く乗り続けたいのであれば、このAA09型がベストな選択となります。
| 特徴項目 | キャブレターモデル(AA01型等) | FI初期モデル(AA01型) | 国内回帰モデル(AA09型) |
| 主な生産期間 | 〜2007年 | 2007年 〜 2012年 | 2017年 〜 2024年 |
| 燃料供給方式 | キャブレター | 電子制御燃料噴射(FI) | 電子制御燃料噴射(FI) |
| 最高出力 | 4.0PS 〜 4.5PS | 3.4PS | 3.7PS |
| 定地燃費(L) | 110km 〜 130km | 110km | 105km |
| ヘッドライト | ハロゲン(電球) | ハロゲン(電球) | LED |
| 主な生産国 | 日本 | 日本 | 日本 |
| 始動方式 | キックのみ(一部セル付) | セル・キック併用 | セル・キック併用 |
| メリット | カスタム自在・安価 | 信頼性と燃費のバランス | 高品質・最新装備 |
| デメリット | 冬場の始動性・サビ | 燃料ポンプの故障リスク | 中古価格が高め |
スーパーカブ50の中古車を選ぶ際に店舗で聞くべき3つの質問

いざ購入したいと思えるスーパーカブ50に出会ったとしても、すぐに判を押してはいけません!
バイクショップの店員に特定の質問を投げかけることで、その車両がどのような管理を受けてきたのか?、そして購入後にどのようなサポートが受けられるのか?という、目に見えない付加価値をあぶり出すことができます。
店員が質問に対して曖昧な回答をしたり、面倒くさそうな態度を取ったりする場合は、その店での購入を再検討した方が良いかもしれません。
質問をすることは、単に情報を得るだけでなく、店との信頼関係を築くためのステップでもあります。プロの視点からのアドバイスを引き出し、納得した上で契約に進むことが、後悔しない中古バイク選びの鉄則です。
前オーナーはどのような用途で使っていましたか?
この質問の意図は、その車両が「業務車両」だったのか?「レジャー車両」だったのか?を確認することにあります。

店側がオークションなどで仕入れた車両の場合、正確な経歴がわからないこともありますが、自店で下取りした車両であれば詳しく教えてくれるはずです。
「近所の高齢者が畑に行くのに使っていた」というのと、「都心で新聞配達に使われていた」というのでは、同じ走行距離であっても車両へのダメージは雲泥の差です。
もし業務用途であった場合でも、店側がそれを正直に話し、「その分、摩耗している部品は全て新品に交換しています」という前向きな説明があれば安心材料になります。
逆に、明らかにボロボロなのに「普通に街乗りで使われていました」と嘘をつくような店は信用できない!
車両の履歴は将来の故障予測に直結する重要な情報です。
納車整備ではどこまで部品を交換してくれますか?
中古車価格には、多くの場合「納車整備費用」が含まれています。
しかし、その整備内容が「オイル交換と点検のみ」なのか?、「タイヤ、チェーン、プラグ、バッテリーを新品にしてくれる」のか?によって、実質的なコストは大きく変わります。
カブ50の場合、消耗品一式を交換すると工賃込みで3万円から4万円ほどかかることもあります。
購入前に、「この価格でどこまでリフレッシュしてくれるのか?」を明確にしてもらいましょう。
保証期間と保証対象範囲を教えてください
最後にして最も重要なのが保証に関する確認です。
中古バイクは、どれだけ入念にチェックしても、納車後に思わぬ不具合が出る可能性をゼロにはできません。
一般的には「1ヶ月または1,000km」程度の保証がつくことが多いですが、中には保証なしの現状渡しを条件に安く販売しているケースもあります。
保証がついている場合でも、「エンジンだけが対象?」なのか「電装系も含む?」のかといった範囲を細かく確認しておきましょう。
また、万が一故障した際に「自走できない場合はどうすれば良いか?」「遠方の場合はどうなるか?」といった具体的なシチュエーションを想定した質問をしておくと安心です。
ヤフオクやメルカリで中古カブを買う際のリスク

ヤフオクやメルカリなどの個人売買は、バイクショップよりも安価にスーパーカブ50を手に入れられる可能性を秘めていますが、それ以上に大きなリスクを伴うことを理解しなければなりません。

個人売買はあくまで「現状渡し」が基本であり、たとえエンジンが翌日に壊れたとしても、基本的には誰も責任を取ってくれません。
特にカブのようなタフなバイクは、不具合を抱えたまま騙し騙し乗られていた車体が「実働車」として出品されていることが非常に多いのです。
また、書類関係の不備や、盗難車両の混入、あるいは廃車手続きが適正に行われていないといった事務的なトラブルも後を絶たないのでやめておくのが無難です。
最後に統括

スーパーカブ50の中古車選びにおいて、最も大切なのは走行距離という数字に惑わされないことです。
1万キロしか走っていないのにオイル交換を一度もせずサビだらけになった個体よりも、5万キロ走っていても常にプロの手で整備され、ガレージで大切に保管されてきた個体の方が、バイクとしてのコンディションは遥かに優れています。
カブは文字通り、一生物になり得るバイクです。だからこそ、購入時の「安さ」という目先の利益に捉われず、その個体が持つ「管理状態」の本質を見抜くことが重要です。
このコンテンツで紹介したチェック項目を一つずつ丁寧になぞっていけば、少なくとも致命的な欠陥を抱えた個体を掴まされるリスクは劇的に減らすことができます。
自分の目で見て、耳で聴いて、そして店員との対話を通じて納得できる一台を探し出してください。カブはあなたの愛情をかければかけるほど、その信頼性で応えてくれる素晴らしい相棒になります。
中古車市場では、走行距離が少なければ少ないほど価値が高いとされますが、カブに関してはその常識が必ずしも当てはまりません。
極端に走行距離が少ない車両は、長期間動かされずに放置されていた「放置車両」である可能性が高いからです。
ガソリンは腐り、ゴムパーツは硬化し、各部のグリスは固着しています。これに対し、毎日数キロでも動かされ、定期的にオイルを変えられていた車両は、機械としての滑らかさが保たれています。
中古カブを見る際は、オドメーターの数字よりも、ボルト一本一本のサビのなさや、ゴムパーツの柔軟性、そしてエンジンの汚れ具合に注目してください。
走行距離が多いことを理由に敬遠するのではなく、なぜこの距離を走ってこれほど良好な状態を保てているのか?、という背景を想像することが、
最高のスーパーカブ50に出会うためのコツだ!
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