アヴェニス125/遅いから長距離に向かない?街乗りは?

スズキ車
Taku
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近年、手頃な価格でアーバンコミューターとしての地位を確立しつつあるスズキのアヴェニス125。

しかしながら、一部のアヴェニスオーナーからは「アヴェニス125は、加速感がおっとりしていて、正直遅い・・」という意見も聞かれることがあります。

もしこの評判が事実だとすれば、「長距離のロングツーリングには向かないのではないか?」「日々の通勤や買い物といった街乗りシーンでも、ストレスを感じてしまう場面があるのだろうか?」といった疑問が生じるのは当然のことでしょう。

この記事では、そんなアヴェニス125の「遅い」という側面に焦点を当て、なぜそのような評価が存在するのか、その根本的な原因を徹底的に掘り下げていきます。

さらに、その特性が長距離走行に本当に不向きなのか、そしてストップ&ゴーの多い街乗り環境においては、その性能がどのように影響するのかを、実際の走行データやオーナーの声に基づきながら詳細に検証していきます。

■この記事でわかること

  • アヴェニス125はなぜ「遅い」と言われるのか
  • スペック上はそれなりだが・・出だしがモッサリしすぎる
  • アヴェニス125は「遅い」から長距離走行には向かないのか
  • 遅くても街乗りには問題なく影響しない
  • 結論としてのまとめ

アヴェニス125はなぜ「遅い」と言われるのか?

Taku
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スズキのアヴェニス125に関して、「加速が遅い・・」「デカいし重い・・」といった主観的な評判が、一部のライダーやXなどのSNSで見受けられます。

これらの評価の背後には、アヴェニス125が採用しているエンジンの出力特性、車体設計、そして燃費性能とのバランスといった、複数の要因が複雑に絡み合っていると考えられます。

ここでは、アヴェニス125がなぜ一部で「遅い」と感じられることがあるのか、その技術的な原因を多角的に分析していきます。

同クラスの競合モデルのスペックや特性と比較しながら、アヴェニス125のエンジニアリングの意図を探ります。

最高出力・最大トルク・発生回転数から読み解く走行性能は?

アヴェニス125に搭載されているSEP(Suzuki Eco Performance)エンジンは、燃費性能と扱いやすさの両立を目指して設計されています。

SEP(Suzuki Eco Performance)エンジン

SEP(Suzuki Eco Performance)エンジン

出典スズキ公式

公開されているエンジンスペック、具体的には最高出力(kW/rpm)や最大トルク(Nm/rpm)の数値を、同クラスの競合モデルと比較することで、アヴェニス125のエンジンがどのような特性を持っているのかをより深く理解することができます。

アヴェニス125の最高出力と最大トルクは以下の通りです。

  • 最高出力: 6.4 kW (8.7 PS) / 6,750 rpm
  • 最大トルク: 10.0 N・m (1.0 kgf・m) / 5,500 rpm

出典スズキ公式

例えば、もし最高出力の数値が競合モデルと同等程度であっても、その発生回転数が低い場合、低中速域での加速感は優れている可能性がありますが、高回転域での伸びやかさに欠けるかもしれません。

逆に、最大トルクの数値とその発生回転数を見ることで、発進時や加速時の力強さを推測できます。

これらのスペック数値を詳細に分析し、出力特性のグラフなどを参考にしながら、アヴェニス125の走行性能の傾向を読み解くことで、「遅い」と言われる理由の一端がより明確になるはずです。

車体重量・フレーム設計・駆動系セッティングの影響

オートバイやスクーターの運動性能は、エンジンのパワーだけでなく、車体全体の設計、特に車体重量とフレームの剛性バランス、そしてエンジンの動力を後輪に伝える駆動系のセッティングによっても大きく左右されます。

アヴェニス125は、比較的軽量な車体を持つことが一つの特徴ですが、この軽量化が加速性能やハンドリングにどのような影響を与えているのかはオーナーの使用感によって様々です。

また、スクーターの駆動系(CVT)は、プーリーやウェイトローラーのセッティングによって、加速重視、最高速重視、あるいは燃費重視の特性に調整することができます。

アヴェニス125の駆動系がどのようなセッティングになっているのかは走行性能、特に加速感や最高速度にどのように影響しているのかはフレームの設計が、走行時の安定感や操作性に貢献しているとも言えます。

燃費性能と環境性能への配慮

現代のオートバイやスクーター開発において、燃費性能と環境性能への配慮は避けて通れない重要な要素です。スズキのSEPエンジンも、高い燃費性能を実現していることが特徴の一つです。

もし、アヴェニス125のエンジンや駆動系のセッティングが、燃費性能を最大限に引き出すことを主眼に置いている場合、それが結果的に加速性能や最高速度の伸びといった走行性能に影響を与え、「遅い」と感じられる要因になっている可能性は十分に考えられます。

経済性と走行性能は、しばしば相反する要素となり得るため、アヴェニス125の特性を評価する際には、このバランスをどのように取っているのかという視点を持つことが重要です。

公表されている燃費データや、環境性能に関する技術的な情報を分析し、それが走行性能にどのようなトレードオフを生んでいるのかが大事な視点になります。

公表されている燃費データは以下の通りです。

  • WMTCモード値(クラス1):54.3km/L (1名乗車時)
  • 定地燃費値:55.9km/L (60km/h、2名乗車時)

出典スズキ公式

これらの数値は国土交通省への届出値であり、定められた試験条件のもとでの値です。実際のオーナーの使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態などによって燃費は異なります。

参考として、実際の走行燃費では48km/L程度を記録したというレポートもあります。

スペック上はそれなりだが・・出だしがモッサリしすぎる?

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アヴェニス125のカタログスペックは決して悪くないです。

空冷単気筒124cc、馬力は約8.7ps。車重はわずか107kgで、他社の125ccスクーターに比べれば軽量で燃費もカタログ値では57km/Lなどと謳っています。

一見すると、街乗りには十分なように思えるが、実際に乗ってみると「数字では測れない遅さ・・」がジワジワと襲ってくる。。

これはおそらく、トータルバランスの悪さ、そして実用トルクの細さに由来するものなのでしょうか?

そして何より、スタートダッシュが遅い。。

信号待ちからの発進で、50ccスクーターに並ばれるか、追い抜かれることがしばしばあります。発進直後のトルクがあまりに細く、モーターのようなレスポンスもない。

スロットルを開けても「ふわぁ〜〜…」とゆっくり加速。

反応がワンテンポ遅れるようなもどかしさがあります。交差点で右折する時、対向車の隙を突こうとしても「うっ、行けない・・」となることが多いのはストレスが溜まるところ・・

また、最高速は、実測でだいたい90km/h程度。だが、そこまで到達するのにも時間がかかるし、風が強い日や上り坂では80km/h前後がせいぜいだと言う意見が多い。

実際の巡航スピードは60〜70km/h前後。これが長距離走行になるとジワジワとボディブローのように効いてくる。「とにかく走らない・・」という不満が溜まりやすくなると言うのはあるのかもしれない。。

また、アヴェニス125は軽い。その軽さは街中の取り回しには便利だが、逆に風には弱い傾向があるかもしれないです。追い風だと妙に伸びるが、向かい風だと加速が落ち、登坂力も著しく下がると思います。

特に高速並みの流れのバイパス道路などでは、風に煽られてフラつくし、加速もしない可能性も。後続車から煽られることもしばしば。これがまた精神的によろしくないのかも。。

アヴェニス125は「遅い」から長距離走行には向かないのか?

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一部で「加速が穏やかである・・」「最高速度が伸び悩む・・」「遅いからツーリングには向かない・・」といった評価が見られるアヴェニス125ですが、これらの特性がそのまま長距離走行の不適性につながるのでしょうか?

長距離走行においては、単に速さだけでなく、巡航時の快適性、車体の安定性、そしてライダーの疲労を軽減するための様々な要素が重要になります。

ここでは、アヴェニス125の実際の走行性能、シートの快適性、ライディングポジション、そして長距離走行をサポートする装備の有無などを総合的に評価し、アヴェニス125が長距離走行にどの程度適しているのかを徹底的に検証していきます。

「遅い」という一面だけでは判断できない、アヴェニス125の長距離走行における潜在能力を探ります。

最高速度と巡航時のエンジン回転数

長距離走行において、一定の巡航速度を維持できることは、時間効率だけでなく、ライダーの疲労軽減という観点からも非常に重要です。

もしアヴェニス125の最高速度が、長距離走行で一般的に求められる速度域に達するのが遅かったり、その速度域でのエンジン回転数が高く、振動や騒音が大きい場合、ライダーに精神的・肉体的な負担を与える可能性があります。

アヴェニス125の実際の最高速度と、その速度域におけるエンジンの回転数、そして振動や騒音のレベルに関する情報を収集し分析することで、長距離走行における快適性を評価します。実際に長距離を走行したユーザーのレビューやインプレッションなども参考に、アヴェニス125の巡航性能の実態を探ります。

シートの形状・クッション性・ポジションなど長距離でも疲れにくい設計になっているか?

長距離走行の快適性を大きく左右する要素の一つが、ライダーが直接触れるシートの形状とクッション性、そして走行中の姿勢を決定づけるライディングポジションです。

シートの形状が体にフィットせず、クッション性が不足している場合、長時間の乗車でお尻や腰に痛みが生じやすくなります。

また、ライディングポジションが窮屈であったり、特定の部位に過度な負担がかかるような設計になっている場合も、疲労の蓄積を招きます。

アヴェニス125のシートの形状、材質、そしてステップやハンドルの位置関係から、どのようなライディングポジションになるのかを分析し、長距離走行における快適性を人間工学的な視点から評価します。

高速走行時と荷物の積載性は長距離走行を快適にするか?

長距離走行においては、様々な路面状況や速度域に対応できる車体の安定性が不可欠です。

特に高速域での直進安定性や、コーナーリング時の挙動の安定性は、ライダーの安心感と疲労軽減に大きく貢献します。

また、着替えや雨具、お土産など、長距離走行に必要な荷物を積載できる能力も重要な要素です。アヴェニス125のフレーム形式、サスペンションの形式とストローク量、そしてシート下収納の容量や、リアキャリアなどのオプションパーツの有無を確認し、長距離走行に必要な安定性と積載能力を備えているかを検証します。

ユーザーによる高速走行時の安定性や、積載に関するレビューも参考に考察します。

遅くても街乗りには問題なく影響しない?

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もしアヴェニス125が、最高速度や瞬発的な加速性能において、一部の競合モデルに及ばない面があったとしても、ストップ&ゴーが頻繁に発生し、比較的低速での走行が中心となる街乗りにおいては、それが必ずしも大きなデメリットになるとは限りません。

むしろ、スムーズな加速特性や、軽量コンパクトな車体による取り回しの良さ、そして経済的な燃費性能などが、街乗りでの使い勝手を向上させるメリットとなる可能性もあります。

ここでは、アヴェニス125の街中での加速性能、狭い場所での取り回しの容易さ、そして日常的なランニングコストに影響する燃費性能などを詳細に評価し、アヴェニス125がアーバンコミューターとしてどの程度のポテンシャルを持っているのかを徹底的に検証していきます。

「遅い」という評価が、実際の街乗りでの使い勝手にどのように影響するのか、多角的に分析します。

ストップ&ゴーの多い市街地のおけるストレスの少なさは?

街乗りでは、信号待ちからの発進や、頻繁な加減速が求められます。

このような状況においては、爆発的な加速力よりも、ライダーの意図にリニアに反応する、スムーズで扱いやすいエンジン特性の方が、むしろ快適性に繋がることがあります。

アヴェニス125の発進加速が、もし穏やかであるとしても、それがスムーズでコントロールしやすい特性であれば、ストップ&ゴーの多い街中では、ストレスを感じることなく快適に走行できる可能性があります。

また、軽量な車体と適切なシート高による良好な足つき性は、頻繁な停止や低速走行時の安定感を高め、安心感のあるライディングに貢献します。

アヴェニス125の発進加速の特性と、車体の扱いやすさを評価し、街乗りでのストレスの有無について考察します。実際に街乗りをメインで使用しているユーザーのレビューも参考に、その使い勝手を評価します。

狭い路地や混雑した駐輪場での使い勝手は?

都市部においては、狭い路地を走行したり、混雑した駐輪場での出し入れを行う機会が多くあります。このような環境下では、車体の軽さ、コンパクトさ、そしてハンドルの切れ角などが、スクーターの使い勝手を大きく左右します。

アヴェニス125は、比較的軽量かつコンパクトな車体設計が特徴の一つであり、これにより、狭い道でもスムーズな走行が可能になり、駐輪場での取り回しも容易に行えると期待できます。

アヴェニス125の具体的な車体サイズ、重量、そして最小回転半径などのスペックを確認し、街乗りにおける小回りの良さはあまりライダーにストレスを与えないと言えます。

結論としてのまとめ

Taku
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この記事では、スズキのアヴェニス125が一部で「遅い」と評される背景にある技術的な要因を分析し、その特性が長距離走行と街乗りという異なるシチュエーションにおいて、実際にどのような影響を与えるのかを詳細に検証してきました。

アヴェニス125の性能に関する結論のポイントを改めてまとめます。

■エンジンの特性

高回転域での爆発的なパワーよりも、低中速域でのスムーズな扱いやすさを重視した設計である可能性が高く、これが加速感や最高速度の印象に影響を与えていると考えられます。

■長距離走行において

絶対的な速さよりも、巡航時の快適性、車体の安定性、そしてライダーの疲労軽減が重要であり、アヴェニス125は軽量な車体による取り回しの良さや、比較的快適なシートなどが長所として挙げられます。積載性については、必要に応じてオプションの追加を検討すると良いでしょう。

■街乗りにおいて

スムーズな発進加速、軽量コンパクトな車体による優れた取り回し、そして経済的な燃費性能が、その実力を十分に発揮する要素となります。「遅い」という評価は、街乗りにおける使い勝手を大きく損なうものではないと言えるでしょう。

アヴェニス125は、確かにコスパに優れた素晴らしい原付二種スクーターです。

しかし、**長距離移動には正直向かないかもです。理由はただ一つ、「他社の125ccスクーターと比較して遅いから」**です。

この「遅さ」は、単に速度の問題だけではなく、加速、巡航性能、風への耐性、積載力、乗り心地など、すべてに影響してきます。その結果、「長時間走ることが苦痛になる・・」バイクであると私は感じました。。

街乗りでは非常に優秀で頼れる相棒ですが、長距離を走るとなると、頼りなさのほうが目立ってしまいます。

つまり、アヴェニス125は完全に「街乗り専用の燃費マシン」であり、軽くて安い。維持費も抑えられ日常の通勤・買い物・近所の移動には最適です。

ただ、「長距離を快適に走りたい」「景色のいい道を気持ちよく流したい」「下道で旅をしたい」と思っている人には、ハッキリ言っておすすめできないかも。。

長距離に必要なのは、

  • 快適な巡航速度
  • 安定した走行性能
  • 疲れにくいポジション
  • 十分な積載性
  • トルクの余裕

アヴェニス125には、これらの要素がほとんどないです。。

じゃあ、代わりに何を選べばいいのか?

個人的におすすめなのはこちらの車種。

  • PCX125:高速域まで余裕があり、ポジションも楽
  • アドレスV125:軽さと実用性のバランスが良い
  • NMAX125:しっかりした車体で長距離もOK
  • バーグマン200:車体は大きめだが、長距離向きの装備充実

また、250ccクラスまで行けば、グッと快適になります。

高速道路にも乗れるし、積載力も上がる。スクーターにこだわらないのであれば、MT車のセローやVストローム250も視野に入れるといいでしょう。

アヴェニス125は「割り切れば悪くないスクーター」です。ただし、「長距離を楽しく快適に走る」という用途では、はっきり言って力不足だと思います。

「安いしデザインもまぁまぁだし…」と軽い気持ちで買うと、あとで地味にミスる可能性があります。

「走らない」「遅い」「疲れる」――この3拍子が揃ってしまった乗り物は、やはり長距離には不向きだと思います。

しかしながら、アヴェニス125は、「遅い」という一点だけでネガティブに捉えるスクーターではありません。

そのスタイリッシュで個性的なデザイン、スマートフォン充電や十分な収納スペースといった日常使いに便利な装備、そして何よりも手頃な価格帯は、多くのライダーにとって大きな魅力となります。

最終的にアヴェニス125があなたにとって最適な一台となるかどうかは、あなたの主な使用目的や、スクーターに何を求めるかによって異なります。

もし、日常の街乗りをメインとし、スタイリッシュなデザインと経済性を重視するのであれば、アヴェニス125は非常に賢い選択肢となるはずです。

この記事を書いた人
Taku
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二級二輪整備士:大型二輪免許取得:愛車Lead125
125cc専門の情報発信者。各車種のスペックや走行性能、燃費比較からメンテナンスまで知識ゼロから詳しくなれるよう、すべてを“教科書レベル”で徹底解説しています!

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