
近年、フードデリバリーの普及やネットショッピングの需要拡大に伴い、バイクを仕事の道具として活用するライダーが急増しています。
しかし、仕事でバイクを使用する際には、一般的なレジャー用の保険では対応できないケースがあることをご存知か?
万が一の事故が発生した際、適切な保険に加入していなければ、自己負担額が数千万円から数億円に及ぶリスクも否定できない!
このコンテンツでは、業務用バイク保険の重要性から、相場価格、おすすめの保険会社、そして見積もりを取る際の注意点まで、詳細にわたってプロの二級二輪整備士である私が解説していきます。
■この記事でわかること
- 業務用バイク保険とは?通勤や通学用との違いは?
- 業務用バイク保険の相場はいくら?125cc・250cc別
- 業務用バイク保険のおすすめ4選はコレ!
- 業務用バイク保険に興味あるけど見積もりだけでもOK?
- 業務用バイク保険を安く抑えるためのポイント
- 業務で使用する際の注意点とトラブル事例
- よくある質問(FAQ)
- 最後に統括
業務用バイク保険とは?通勤や通学用との違いは?

バイク保険に加入する際、必ず確認されるのが使用目的です。多くのライダーは日常の足として、あるいは趣味のツーリングとしてバイクを利用していますが、仕事で使う場合には業務用という区分を選択しなければなりません。
この区分を誤ると、保険としての機能を果たさない可能性があるため、まずはその定義を正確に理解する必要があります。
業務用バイク保険として申告しなければならない
一般的に、保険会社が定める業務使用の基準は、月に15日以上、または週に3日以上、そのバイクを仕事で使用する場合を指します。

例えば、特定の店舗に所属して配達業務を行う場合はもちろんのこと、最近増えているウーバーイーツや出前館といったギグワークでの配達も、この日数基準を超えれば業務使用に該当します。
また、事務職の方がたまに書類を届けるためにバイクを出す程度であれば、通勤・通学用やレジャー用として認められることもありますが、恒常的に営業活動や配送に利用しているのであれば、業務用の契約が必須となります。
告知義務違反がもたらすリスク
もし業務で使用しているにもかかわらず、保険料を安く抑えるためにレジャー用として契約していた場合、それは告知義務違反とみなされます!

事故が起きた際、保険会社は事故の状況や背景を精査します。その過程で、配達中であったことや、日常的に仕事で使っていた事実が判明すると、保険金の支払いがなくなる可能性が非常に高くなります。
対人賠償や対物賠償といった高額な補償が受けられないとなれば、人生を左右するほどの負債を背負うことになりかねません。
正しい区分で契約することは、自分自身の生活を守るための最低条件と言えます。
業務用バイク保険の相場はいくら?125cc・250cc別

業務用バイク保険は、レジャー用に比べて事故のリスクが高いと判断されるため、保険料は高めに設定されています。
仕事で使うバイクは、走行距離が飛躍的に伸びやすく、また配達時間などを守るために交通量の多い時間帯に走行する機会が増えるため、統計的に事故率が上がってしまうからです。
125cc以下の原付二種における料金イメージ

原付一種や二種、特に125cc以下のバイクはデリバリー業務の主力となっています。
このクラスのバイクを業務用として任意保険に加入させる場合、年間の保険料相場は、新規契約で概ね4万円から7万円程度になることが一般的です。
レジャー用であれば2万円前後で済むことも多いため、約2倍から3倍のコストがかかると考えておくべきでしょう。
| 年齢条件 | 日常・レジャー使用(相場) | 業務使用(相場イメージ) |
| 年齢を問わず補償 | 60,000円 〜 80,000円 | 120,000円 〜 160,000円 |
| 21歳以上補償 | 30,000円 〜 45,000円 | 60,000円 〜 90,000円 |
| 26歳以上補償 | 15,000円 〜 25,000円 | 35,000円 〜 55,000円 |
125cc超から250cc以下の軽二輪における料金イメージ

250ccクラスのバイクは、長距離の配送や幹線道路を多用する営業活動に適しています。
このクラスになると、保険料の相場はさらに上がり、年間で6万円から10万円を超えることも珍しくありません。
特に年齢制限を設けない場合や、事故歴がある場合には、さらに高額になります。
| 年齢条件 | 日常・レジャー使用(相場) | 業務使用(相場イメージ) |
| 年齢を問わず補償 | 80,000円 〜 100,000円 | 150,000円 〜 200,000円超 |
| 21歳以上補償 | 40,000円 〜 55,000円 | 80,000円 〜 110,000円 |
| 26歳以上補償 | 20,000円 〜 35,000円 | 45,000円 〜 75,000円 |
業務用の保険料が高くなる背景とリスク管理
なぜこれほどまでに料金差があるのかというと、それは単純な走行距離の差だけではありません。
業務中の運転は、精神的な焦りや疲労が蓄積しやすく、また停車や発進を繰り返すため、接触事故のリスクが格段に高まるからです。
保険会社はこれらのデータを基に算出しているため、高額な保険料はそれだけリスクに備えるための必要経費であると捉えるべきです。
業務用バイク保険のおすすめ4選はコレ!

業務用バイク保険は、全ての保険会社が積極的に引き受けているわけではありません。
特にダイレクト型(ネット型)の保険会社の中には、個人事業主や法人の業務使用を契約対象外としているところも多く存在します。
そのため、確実かつ手厚い補償を求めるのであれば、代理店型の伝統的な大手損保会社が有力な候補となります。
東京海上日動火災保険

出典東京海上公式
国内最大手の損保会社である東京海上日動は、業務用車両の引き受け実績が非常に豊富です。
個人事業主によるデリバリー業務から、企業の営業車両まで幅広く対応しており、事故対応のネットワークも全国津々浦々に張り巡らされています。
事故発生時の初動の早さと、専門性の高いスタッフによる示談交渉力です。業務中の事故は、相手方とのトラブルが仕事に支障をきたす恐れがあるため、プロに任せられる安心感があります。
三井住友海上火災保険

出典三井住友海上公式
三井住友海上は、物流や運送に関連する事業者向けのサポートに力を入れています。バイク保険においても、業務使用の実態に合わせた柔軟なプラン設計が可能です。
特に、デリバリー業務特有のリスクをカバーする特約や、ロードサービスの充実ぶりが評価されています。
仕事中にバイクが故障して動けなくなった際、迅速にレッカー移動や代替手段の提案を行ってくれるため、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。ビジネスパートナーとしての信頼性が非常に高い会社です。
損保ジャパン

出典損保ジャパン公式
損保ジャパンは、対面での相談を重視するユーザーにとって非常に心強い存在です。
全国にある広範な代理店網を通じて、自分の事業規模や使用頻度に合わせた最適なプランを対面で構築できます。見積もりの段階で、業務内容を詳しくヒアリングしてくれるため、契約内容のミスマッチが起こりにくいというメリットがあります。
あいおいニッセイ同和損害保険

トヨタグループとの繋がりが深く、モビリティ全般に強みを持つのがあいおいニッセイ同和損保です。
テレマティクス技術を活用した保険商品に定評があり、運転特性に応じた割引制度などが充実しています。
業務用バイクであっても、安全運転のスコアが高い場合には翌年度の保険料が割引されるといった仕組みがあるため、コスト意識の高い事業主に選ばれています。
業務用バイク保険に興味あるけど見積もりだけでもOK?

これからバイクで仕事を始めようとしているライダーや、現在の保険を見直したいライダーにとって、見積もりを取るという行為自体にハードルを感じることもあるでしょう。
しかし、見積もりだけでも全く問題ありません。
むしろ、契約する前に複数の会社から見積もりを取ることは、ビジネスにおける基本的なリスク管理の一環です。
見積もりを取ることの重要性とメリット
まず、見積もりを取ることで自分の仕事内容が現在の保険基準にどう適合するかを明確にできます。

今の契約が実は業務実態に合っていないことが判明すれば、それは大きな発見です。また、保険料を具体的に知ることで、経費の計算が正確になります。
仕事で使うバイクの維持費は、ガソリン代やメンテナンス代だけでなく、保険料という固定費が大きな割合を占めます。これを正確に把握せずに仕事を始めるのは無謀と言わざるを得ない!
大手4社の業務用バイク保険見積もり比較一覧
| 項目 | 東京海上日動 | 三井住友海上 | 損保ジャパン | あいおいニッセイ同和 |
| 主な商品名 | TAP(一般自動車保険) | GK クルマの保険(一般用) | SGP(一般自動車保険) | タフ・クルマの保険(一般用) |
| 業務使用の対応 | 〇 可能 | 〇 可能 | 〇 可能 | 〇 可能 |
| 主な強み | 国内最大手の安心感。示談交渉力に定評あり。 | ロードサービスが充実。二輪専用の特約も豊富。 | デリバリー業務への対応が早く、加入相談がスムーズ。 | テレマティクス(走行データ活用)に強い。 |
| ロードサービス | レッカー搬送・応急処置など標準付帯。 | 二輪専用ロードサービスが手厚い。 | 24時間365日の初動対応が迅速。 | 全国約3,900箇所の拠点から駆けつけ。 |
| ビジネス向け特約 | 法人・事業主向けの賠償補償が充実。 | 受託貨物特約などで荷物の損害もカバー可能。 | バイク便やデリバリー業者向けのプラン実績が豊富。 | ドライブレコーダーを活用した事故防止支援が強力。 |
| 示談交渉 | 専門チームによる高い解決能力。 | 事故対応のプロ「エージェント」がサポート。 | 24時間365日の事故受付・初動対応。 | 事故現場への駆けつけサービス(ALSOK連携等)あり。 |
見積もりを依頼する際に準備すべき書類
スムーズに見積もりを取得するためには、いくつかの書類を手元に用意しておく必要があります。まずはバイクの届出済証や車検証です。
これにより、正確な型式や初度登録年月を確認します。
次に、運転免許証です。運転者の年齢条件やゴールド免許の有無によって、保険料は大きく変動します。さらに、現在既にバイク保険に加入している場合は、その保険証券も用意しましょう。
複数の保険会社を比較する際の注意点
見積もりが出揃ったら、単に金額の安さだけで選ぶのではなく、補償内容の中身を精査してください。
例えば、対物超過修理費用特約が含まれているか?、弁護士費用特約は付帯されているか?、といった点です。
業務中の事故では、相手方が営業車であったり、特殊な設備を損傷させたりする場合があり、示談交渉が難航しがちです。弁護士費用特約があれば、自分に非がないもらい事故の際でも、専門家に交渉を依頼できるため、ストレスを大幅に軽減できます。
業務用バイク保険を安く抑えるためのポイント

業務用の保険料はどうしても高額になりがちですが、工夫次第でコストを抑えることは可能です。
事業を継続していく上で、固定費の削減は利益に直結するため、以下のポイントを意識してプランを組み立ててみてください。
年齢条件と運転者限定を適切に設定する
最も劇的に保険料が変わるのが、年齢条件の設定です。

全年齢を対象にするのではなく、実際に運転する人の年齢に合わせて21歳以上、26歳以上といった区分を適切に選択してください。
もし、自分一人しか運転しないのであれば、運転者本人限定特約を付帯させることで、さらに割引が適用されます。逆に、従業員に運転させる可能性がある場合は、ここを絞りすぎると無保険状態になってしまうため、慎重な判断が求められます。
不要な補償を見直し特約を精査する
補償内容を充実させることは大切ですが、重複している補償や不要なオプションがないかを確認しましょう。

例えば、既に自動車保険に加入しており、そちらで弁護士費用特約を「日常生活全体」をカバーする形で付帯させている場合、バイク保険の方でも同じ特約を付ける必要はないかもしれません。
長期契約やフリート契約の検討
もし複数のバイクを所有している法人や個人事業主であれば、フリート契約という選択肢が出てきます。
10台以上の車両をまとめて契約することで、全体の保険料に割引が適用される仕組みです。
また、単年度ではなく複数年の長期契約を結ぶことで、その期間中の等級ダウンによる保険料アップを避けたり、トータルの支払額を抑えたりできるケースもあります。自分の事業形態に合わせて、最適な契約形態を代理店に相談してみるのが良いでしょう。
業務で使用する際の注意点とトラブル事例

保険に加入して安心するのではなく、実際の業務においてどのようなトラブルが起きやすいかを知っておくことも大切です。予防こそが最大の保険と言えます。
ファミリーバイク特約の注意点
125cc以下のバイクを所有している方が、車の保険の付帯として利用するのがファミリーバイク特約です。

非常に安価で便利な特約ですが、多くの保険会社では、この特約の適用範囲を「日常・レジャー」に限定しています。
つまり、ウーバーイーツなどの配達中に事故を起こしても、この特約では一切補償されないという事態が頻発しています!
自分が加入しているファミリーバイク特約の約款を読み込み、業務使用が含まれているかを必ず確認してください。
副業での利用における自己判断の危うさ
本業ではなく副業として週末だけ配達を行っている場合でも、「月15日または週3日」のルールに抵触すれば業務用となります。

この日数はあくまで目安であり、保険会社によっては「収入を得る目的での使用」という点を重視する場合もあります。
自己判断でレジャー用として契約し続け、万が一の時に「副業だから大丈夫だと思った・・」という言い訳は通用しません。
事故発生時の現場対応と報告
万が一、業務中に事故を起こしてしまったら、まずは負傷者の救護と警察への通報を最優先してください。
その際、自分が仕事中であったことは隠さず事実に即して報告する必要があります。現場での嘘は、後の事故調査で必ずと言っていいほど露呈します。
その上で、速やかに保険会社へ連絡を入れましょう。業務用の契約を正しく結んでいれば、プロの担当者が迅速にサポートを開始してくれます。
よくある質問(FAQ)

業務用バイク保険に関して、多くのライダーが疑問に思うポイントをまとめました。
125cc以下のピンクナンバーでも業務用保険は必要ですか?
はい、必要です。
排気量に関係なく、使用実態が業務であれば業務用区分での契約が求められます。特に125ccクラスは事故率が高いとされており、保険会社も厳格にチェックしています。
ウーバーイーツの専用保険だけで十分ではないですか?
はい、十分ではありません。
ウーバーイーツなどのプラットフォーム側が用意している保険は、あくまで「配達中(注文を受けてから配達完了まで)」のみをカバーするものです。
待機中や、自宅から店舗に向かうまでの移動、あるいは配達完了後の帰路などは補償されない時間が存在します。
また、対人・対物賠償には上限があることが多く、自身のケガや車両の損害まではカバーしきれないケースがほとんどです。そのため、自身の任意保険を業務用で契約しておくことが推奨されます。
見積もりを取ったら契約しなければいけませんか?
いいえ、その必要は全くありません。
見積もりはあくまで判断材料の一つです。条件が合わない、予算をオーバーしているといった理由で断ることは自由です。
むしろ、見積もりを取ることで各社の対応の良し悪しが見えてくることもあるため、比較検討のプロセスを大切にしてください。
最後に統括

業務用バイク保険は、単なるコストではなく、あなたのビジネスを継続させるための不可欠な投資です。
仕事でバイクに乗る以上、リスクは常に隣り合わせにあります。
万が一の事態が起きた時に、自分自身と相手方の人生を守れるのは、正しい知識に基づいた適切な保険契約だけです。
まずは、今回ご紹介した大手損保会社などを中心に、見積もりを取ることから始めてみてください。
今の自分の使用状況を正確に伝え、どのような補償が必要なのかをプロと対話することで、漠然とした不安が具体的な安心へと変わるはずです。
安全運転を大前提としつつ、万全の備えをしておくことで、より自信を持って日々の業務に取り組むことができるようになります。
まずは現状の保険内容を確認し、リスク回避のために早速加入しよう!
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二級二輪整備士:大型二輪免許取得:愛車Lead125
125cc専門の情報発信者。各車種のスペックや走行性能、燃費比較からメンテナンスまで知識ゼロから詳しくなれるよう、すべてを“教科書レベル”で徹底解説しています!
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