
PCXのブレーキパッドは走れば走るほど確実に削れてなくなっていく消耗品だ。
そこで、PCXオーナーが最も気になるブレーキパッドの交換費用やショップ別の工賃相場、そしてプロの二級二輪整備士である私がおすすめするブレーキパッドについて徹底的に解説!
PCXは歴代モデルによってリアブレーキの構造がドラム式かディスク式かで大きく異なり、それによって交換費用も変わってくるという特徴があります。
現行のJK05モデルから旧型のJF81以前のモデルまで、それぞれの違いもしっかりとカバーしていきます。
■この記事でわかること
- 【ショップ別】PCXのブレーキパッド交換費用&工賃相場
- 【重要】PCXの型式でリア(後ろ)の費用が大きく違う!
- プロが選ぶ!PCXにおすすめの社外ブレーキパッド3選
- 自分で交換(DIY)するのはおすすめ?リスクとコスト
- 【結論】工賃2,000円前後ならプロに任せるのが最善
- 最後に統括
【ショップ別】PCXのブレーキパッド交換費用&工賃相場

PCXのブレーキパッドを交換する際、どこに依頼するかによって費用は大きく異なります。
また、パッドそのものの部品代も、純正品を選ぶか社外品を選ぶかで変わってきます。ここでは、部品代と工賃を含めたトータルコストの相場を詳しく解説。
パッド本体の部品代はおよそいくら?(純正 vs 社外)

まず部品代についてですが、PCX用のブレーキパッドは選択肢が非常に豊富です。
ホンダの純正ブレーキパッドを選ぶ場合、価格はおおよそ
となります。
純正品は耐久性と制動力のバランスが完璧に調整されており、最も信頼性が高い選択肢です。
一方で、デイトナやベスラといった有名アフターパーツメーカーの社外品を選ぶ場合、価格は
が相場です。
社外品の中には、純正よりも効きを重視したものや、逆に価格を抑えたコストパフォーマンス重視のものなど、様々な特性の製品があります。
ネット通販などで見かける1000円前後の激安パッドもありますが、命に関わる部品ですので、あまりに安価なノーブランド品は避けた方が無難です。
お店に頼む場合の工賃比較
次に、交換作業をお店に依頼する場合の工賃です。これは依頼先によって設定金額が異なります。
ホンダドリーム(正規ディーラー)の場合

ホンダの正規ディーラーであるホンダドリームの場合、工賃はやや高めに設定されている傾向があり、フロントブレーキパッド交換で
が目安です。
しかし、その分作業のクオリティは保証されており、単にパッドを交換するだけでなく、キャリパーの清掃や各部の点検もしっかり行ってくれます。
安心感をお金で買うという意味では、最も確実な依頼先と言えるでしょう。
バイク用品店(2りんかん・レッドバロンなど)の場合
2りんかんやレッドバロンといった大手バイク用品店の場合、工賃は標準的で、フロント交換で
が相場です。
これらの店舗の良いところは、店内に在庫している豊富な種類のパッドから好きなものを選んで、その場ですぐに交換してもらえる利便性です。
会員になることで工賃が割引になるサービスを行っている場合も多いため、頻繁に利用するなら会員登録をしておくとお得に維持できます。
街のバイク屋の場合

個人経営のバイクショップや、車両を購入したお店に依頼する場合の工賃は、お店ごとの差が大きいです。一般的には
ですが、常連客であれば多少サービスしてくれることもありますし、逆に一見さんだと断られたり工賃が割高になったりすることもあります。
日頃からオイル交換などで付き合いのあるお店があるなら、まずはそこで相談してみるのが一番スムーズかもしれません。
【重要】PCXの型式でリア(後ろ)の費用が大きく違う!

PCXのブレーキ交換費用を考える上で、絶対に知っておかなければならないのが「リアブレーキの構造違い」です。
フロントは全モデル共通でディスクブレーキですが、リアは型式によって構造が異なります。
リアが「ドラムブレーキ」のモデル(JF81/JF56以前)

JF81型(3代目)やJF56型(2代目)などの以前のモデルは、リアブレーキに「ドラム式」を採用しています。
この場合、交換するのはパッドではなく「ブレーキシュー」となります。
PCXのリアブレーキシューを交換するには、構造上マフラーやホイールを外す必要があり、作業の手間が非常にかかります。
そのため、工賃はフロントよりもかなり高くなり、
以上かかるのが一般的です。
部品代と合わせると1万円近くになることもあるため、旧型PCXオーナーの方は予算を多めに見積もっておく必要があります。
リアが「ディスクブレーキ」のモデル(JK05/KF47以降)

一方で、2021年に登場した4代目のJK05型やKF47型からは、リアブレーキも「ディスク式」に変更されました。
この場合、交換作業はフロントとほぼ同じ手順で行えるため、工賃もフロントと同等の
で済みます。
現行モデルに乗っている方は、前後ともに比較的安価にメンテナンスができるようになったと言えます。自分のPCXがリアドラムなのかリアディスクなのか、予約を入れる前に必ず確認しておきましょう。
プロが選ぶ!PCXにおすすめの社外ブレーキパッド3選

部品代を抑えつつ性能をアップさせたいなら、社外ブレーキパッドへの交換がおすすめです。数あるメーカーの中から、PCXとの相性が良く、多くのライダーから支持されている定番の3モデルを厳選してご紹介。
デイトナ/赤パッド

まず最初におすすめしたいのが、赤いバックプレートが目印のデイトナ製「赤パッド」です。
これは昔からのベストセラー商品で、最大の特徴は「コントロールしやすい効き」です。
握れば握った分だけ素直に制動力が立ち上がるため、信号待ちの多い通勤や通学でのストップアンドゴーが非常に楽になります。
絶対的な制動力も純正プラスアルファの性能を持っており、急な飛び出しなどのパニックブレーキ時にも安心感があります。

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デイトナ/ゴールデンパッドχ

赤パッドの上位モデルにあたるのが、金色のプレートが輝く「ゴールデンパッドχ(カイ)」です。
こちらはシンタードメタルパッドと呼ばれる素材を使用しており、金属成分を多く含んでいるため、圧倒的な制動力と耐久性を誇ります。
初期制動からガツンと効くため、高速道路走行やタンデム(二人乗り)をする機会が多い方に向いています。
また、雨天時でも制動力が落ちにくいという特性があるため、どんな天候でもバイクに乗らなければならない通勤ライダーにとっても頼もしい味方です。

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ベスラ/SDシリーズ

ブレーキパッド専門メーカーとして世界的な知名度を誇るベスラの「SDシリーズ」も、PCXユーザーから高い評価を得ています。
ベスラのパッドの特徴は、なんといってもその絶妙なコントロール性にあります。
ガツンと効くのではなく、レバーを握り込む指の力加減に合わせて、真綿で締めるようにジワジワと効力が立ち上がります。
これにより、コーナリング中の速度調整などが非常にやりやすく、カックンブレーキになりにくいため、ツーリングを好むライダーや運転の上達を目指す方におすすめです。

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自分で交換(DIY)するのはおすすめ?リスクとコスト

最近はYouTubeなどで整備動画が簡単に見られるため、「自分で交換して工賃を浮かせよう!」と考えるオーナーもいるかもしれません。
しかし、ブレーキパッド交換のDIYにはメリットだけでなく、重大なリスクも潜んでいます!
部品代だけで済むが工具代が初期投資にかかる

自分で交換すれば、かかる費用はパッドの部品代だけですので、お店に頼むより数千円安く済みます。しかし、そのためには適切な工具が必要です。
キャリパーを外すためのメガネレンチやソケットレンチ、ピストンを押し戻すためのピストン戻しツール、グリス類など、一から揃えると結局はお店に頼む以上の金額がかかってしまいます。
今後もずっと自分で整備をしていく覚悟があるなら良い投資になりますが、今回限りであれば工具代の元を取るのは難しいでしょう。
命に関わる「重要保安部品」整備のリスクと責任

ブレーキはバイクの「止まる」機能を担う、最も重要な保安部品です。
もし、取り付けボルトの締め付けが甘かったり、パッドの組み付け方を間違えたりすれば、走行中にブレーキが脱落して大事故につながる可能性があります!
プロの整備士は国家資格を持っており、その作業に責任を持ってくれますが、DIYの場合は全ての責任を自分で負わなければなりません。
「なんとなく動画で見たからできるだろう・・」という安易な気持ちで手を出すには、あまりにもリスクが大きすぎる箇所であることを認識してください。
キャリパーの清掃や揉み出しもしないと意味がない
ブレーキパッド交換は、単に古いパッドを外して新品を入れるだけの作業ではありません。
ブレーキダストで汚れたキャリパーピストンを清掃し、スムーズに動くように「揉み出し」を行い、適切なグリスアップをするという一連のメンテナンス作業が含まれています。
これを行わずに汚れたままピストンを押し戻すと、シール類を傷つけてフルード漏れを起こしたり、ピストンが固着してブレーキを引きずったりする原因になります。
プロの工賃には、こうした清掃や点検の手間賃も含まれているのです。
ただ交換するだけの素人作業では、本来のブレーキ性能を発揮できないばかりか、故障の原因を作ってしまうことさえあります。
【結論】工賃2,000円前後ならプロに任せるのが最善

以上のリスクと手間を天秤にかけると、フロントブレーキパッドの交換工賃2000円前後というのは、決して高い金額ではありません。

プロに任せれば、確実な作業で安全が担保されるだけでなく、廃パッドの処分もやってくれますし、ついでにタイヤの空気圧や他の消耗品のチェックもしてもらえることが多いです。
工具を揃える手間や、作業中に手を汚すこと、そして何より「失敗したらどうしよう・・」という不安を抱えながら作業することを考えれば、プロに任せてしまうのが最もコストパフォーマンスが良く、賢い選択だと言えます。
最後に統括

PCXは非常に完成度の高いスクーターですが、その性能も万全なブレーキがあってこそ発揮されます。
ブレーキパッドは、あなたとあなたの愛車を守るための最後の砦です。
「まだいけるだろう・・」という過信や、「もう少し安くなってから・・」という節約心は、万が一の事態を招く原因となりかねません。
ブレーキパッドを交換する際は、一緒にブレーキフルードの交換も検討してみてください。
フルードも吸湿によって劣化する消耗品であり、2年に1回程度の交換が推奨されています。
パッド交換のタイミングで一緒に行えば、ブレーキタッチが劇的に改善され、新車のようなカチッとしたフィーリングを取り戻すことができます。
お店に依頼するにせよ、自分でパーツを選ぶにせよ、大切なのは「早めの対処」です。
少しでも異音や違和感を感じたら、すぐに点検をやろう!
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