
クロスカブ110は、そのタフな外観と実用性の高さからライダーからも絶大な支持を得ています。
ホンダのロングセラーモデルであるスーパーカブをベースに、アウトドアテイストを盛り込んだクロスカブ110に、装備を簡略化して価格を抑えた lite(ライトモデル)が登場したことで、ノーマルモデルとの違いは何なのか?
このコンテンツでは、クロスカブ110 liteとノーマルモデルの違いを、価格、装備、スペック、そして維持費といった多角的な視点から徹底的に解説していきます!
■この記事でわかること
- クロスカブ110 Liteとノーマルモデルの違いとは?
- 装備面での細かい違いを徹底比較
- 走行性能と燃費にスペック差はあるのか?
- 維持費やコストパフォーマンスをシミュレーション
- 【結論】あなたはどっちを選ぶ?
- 最後に統括
クロスカブ110 Liteとノーマルモデルの違いとは?

クロスカブ110のラインナップにおいて、ライトモデルとノーマルモデルの最も大きな違いは、車両のコンセプトそのものにあります。

Liteモデルは、最新のテクノロジーを投入し、利便性と所有感を最大限に高めたフラッグシップ的な位置付けです。
対してノーマルモデルは、バイク本来のシンプルな構造に立ち返り、必要十分な機能に絞り込むことで、より多くの人が手に入れやすい価格帯を実現したエントリーモデルといえます。
このコンセプトの違いは、実際にバイクに触れ、エンジンを始動し、走り出す瞬間のすべてのプロセスにおいて、明確な操作感の差となって現れます。
一目でわかる!主な変更点まとめ表
| 比較項目 | Liteモデル | ノーマルモデル |
| キーシステム | 従来型の物理キー(差し込み式) | 従来型の物理キー(差し込み式) |
| メーター構成 | アナログ + 液晶ディスプレイ | フルアナログメーター |
| 表示機能 | 時計・ギア・燃費表示あり | 速度計・総走行距離のみ |
| アイドリングストップ | 搭載あり | 非搭載 |
| 車両重量 | 標準(装備重量) | わずかに軽量化 |
| カラー展開 | プレミアムカラー・ツートン等 | シンプルなソリッドカラー中心 |
| メーカー希望小売価格 | 40万1500円 | 41万2500円 |
| 盗難抑止機能 | アンサーバック機能あり | ハンドルロック・シャッター付キー |
| 主なターゲット | 利便性と所有感を重視する層 | コスパと信頼性を重視する層 |
二つのモデルの差異を具体的に見ていくと、いくつかの重要な変更点が浮かび上がります。
まず外観上で分かりやすいのは、カラーリングの展開や一部のパーツの質感です。
ノーマルモデルでは高級感のある塗装やメッキパーツが多用される傾向にありますが、ライトモデルでは実用性を重視したマットな質感や、シンプルな配色が採用されることが多いです。
さらに、メーター内の液晶表示の有無や、燃料計の形式、さらにはアンダーガードやキャリアの形状といった細かな部分にも、コストダウンと実用性を両立させるための工夫が凝らされています。
最も大きな差は販売価格の設定
購入を検討する上で避けて通れないのが価格の差です!
【クロスカブ110 Lite】は、
ホンダの人気シリーズ「クロスカブ」をベースにした
#新基準原付 モデルです。50ccモデルと比べると
全長+95mm/全幅+75mm/全高+60mmと
ひとまわり大きく、存在感アップ💪メーカー希望小売価格は401,500円です💰️
🎥 フル動画はこちら:https://t.co/lDhmlQamlL pic.twitter.com/ZnnrxQ1KBn
— MisterClean_GT650 (@PaPa_Rider_FXDB) November 4, 2025
一般的に、ライトモデルはノーマルモデルと比較してメーカー希望小売価格が一万一千円安くされています。
| 比較項目 | Liteモデル | ノーマルモデル |
| メーカー希望小売価格 | 40万1500円 | 41万2500円 |
この差をどう捉えるかが、モデル選びの分かれ道となります。
例えば、この差額を利用して、ヘルメットやライディングジャケットといった安全装備を一新することもできますし、リアボックスやマフラーといったカスタムパーツの購入資金に充てることも可能です。
バイクの車両価格だけで予算を使い切ってしまうのではなく、乗り出し後の楽しみを見据えた予算配分ができるのが、ライトモデルを選ぶ大きなメリットです。
免許区分とカテゴリーの違い

✅️ノーマルモデル
原付二種扱いです。乗るには「小型限定普通二輪免許(AT限定含む)」以上が必要です。
✅️Liteモデル
新原付(原付一種)扱いです。エンジンの排気量は110ccですが、出力を制限することで「普通自動車免許」や「原付免許」で運転が可能になります
走行ルールと制限
Liteモデルは法律上「原付一種」となるため、以下の制限が適用されます。
✅️法定速度
ノーマルは60km/hですが、Liteは30km/h制限となります。
✅️二人乗り
ノーマルは可能ですが、Liteは不可(一人乗り専用)です。
✅️二段階右折
Liteは交差点によって二段階右折が必要になります。
装備面での細かい違いを徹底比較

装備の違いを詳しく見ていくと、ホンダがどのような意図でライトモデルを設計したのかが見えてきます。
クロスカブ110というバイクのアイデンティティを保ちつつ、どこを削ればコストを抑えられ、かつユーザーの満足度を下げないかという絶妙なバランスの上に成り立っているからです。
ここでは、キーシステム、メーター、カラーリング、そして足回りといった、ライダーが常に目にし、触れる部分に焦点を当てて、その違いがもたらす影響を深く掘り下げていきます。
物理キーのメリットとデメリット

スマートキーと物理キーの比較は、単なる便利さの比較に留まりません。
スマートキーは、キーシリンダーがないためピッキングによる盗難に強いという防犯上のメリットがあります。
また、アンサーバック機能を使って広い駐輪場で自車を探す際にも役立ちます。
しかし、スマートキー本体を紛失した際の再発行費用が高額になることや、車両側のバッテリーが上がった際に解錠の手間が増えるといった側面も持ち合わせています。
一方、クロスカブ110の物理キーは、構造が単純であるためメンテナンス性に優れ、合鍵の作成も容易です。
メーター周りやインジケーターの視認性

メーター周りのデザインも、両モデルで印象が大きく異なる部分です。
ライトモデルでは、アナログスピードメーターに加えて、小型の液晶ディスプレイが搭載されていることが多いです。
ここには時刻、燃料計、ギアポジション、平均燃費といった豊富な情報が表示され、ツーリング中の安心感を高めてくれます。対してノーマルモデルでは、液晶を排したフルアナログのメーターユニットが採用されています。
カラーバリエーションのラインナップ比較

カラーバリエーションの戦略も、モデルによって差別化されています。
ノーマルモデルでは、その年のトレンドを反映した鮮やかなカラーや、特別仕様車のような限定色が設定されることが多く、街中で目を引く華やかさがあります。
塗装の質感もパールやメタリックが多用され、所有欲を満たしてくれる仕上がりです。一方のライトモデルは、どんな風景にも馴染むナチュラルなカラーや、汚れが目立ちにくい実用的なカラーが中心となります。
ホイールやブレーキシステムに違いはある?


足回りの装備については、安全に直結する部分であるため、基本的には共通のスペックが維持されていることが多いですが、細かな仕様に差が出る場合もあります。
例えば、ホイールの塗装の有無や、ブレーキレバーの形状、ディスクブレーキのキャリパーの色といった部分です。
現行のクロスカブ110はキャストホイールとチューブレスタイヤを採用していますが、もしライトモデルで差別化が図られるとしたら、これらがより簡素な仕上げになるか、あるいは特定の装備が省略される可能性があります。
ただし、ABS(アンチロックブレーキシステム)のような法規制に関わる安全装備については、どちらのモデルにもしっかりと搭載されているため、制動性能そのものに大きな不安を感じる必要はありません。
走行性能と燃費にスペック差はあるのか?

多くのオーナーが心配するのが、ライトモデルにすることで走行性能が犠牲になっているのではないか?という点です。
しかし、結論から言えば、心臓部であるエンジンやフレームの基本設計は共通であるため、走りの本質に劇的な差はありません。
クロスカブ110が持つ、トコトコと粘り強く回るエンジンの特性や、荒れた路面でも安定して走れる車体剛性は、どちらのモデルを選んでも大丈夫です。
エンジン性能と最高出力の比較

エンジンに関しては、どちらも定評のある空冷4ストローク単気筒のJA60E型を搭載しています。
最高出力や最大トルクの数値に違いはなく、坂道での登坂能力や巡航時の安定感は同等です。
ホンダのeSP(enhanced Smart Power)テクノロジーにより、低回転から力強いトルクを発生させつつ、徹底的な低摩擦化が図られているため、非常に扱いやすい特性となっています。

出典ホンダ公式
ライトモデルだからといって加速が鈍かったり、最高速が落ちたりすることはありませんので、パワー不足を理由にライトモデルを避ける必要はないと言えます。
実燃費に影響するアイドリングストップ機能の有無
燃費性能において注目すべきは、アイドリングストップ機能の有無です。

ノーマルモデルには信号待ちなどで自動的にエンジンを停止させる機能が備わっていることが多く、都市部での頻繁なストップアンドゴーにおいて燃費向上に貢献します。
一方、ライトモデルではこの機能が省略される場合があります。
アイドリングストップがない分、バッテリーへの負荷が抑えられ、構造がシンプルになるというメリットはありますが、極限まで燃費を追求したいというオーナーにとっては、ノーマルモデルの方が魅力的に映るかもしれません。
とはいえ、もともと燃費の非常に良いエンジンですので、機能の有無による実際のガソリン代の差は、年間を通してもそれほど大きな金額にはならないのが一般的です。
車体重量の違いによる取り回しの変化
装備の簡略化は、副産物として車体重量の軽量化をもたらします。
スマートキー関連のユニットや液晶メーター、各種インジケーターなどがなくなることで、ライトモデルはノーマルモデルよりも数百グラムから数キログラム軽量になることがあります。
バイクにおいてこのわずかな重量差は、押し歩きや駐輪時の取り回し、さらにはコーナリング時の軽快感に影響を与えます。特に小柄な方や、毎日のように狭い駐輪場に出し入れする方にとって、少しでも軽いということは大きなメリットになります。
維持費やコストパフォーマンスをシミュレーション

バイク選びにおいて、車両価格と同じくらい重要なのが、乗り始めてからかかるコストです。
クロスカブ110はもともと維持費が安いことで知られていますが、ライトモデルとノーマルモデルでは、長期的なスパンで見ると維持費の構成に若干の差が生じます。
消耗品の交換頻度や、故障した際の修理費用、さらには将来手放す時のリセールバリューまで考慮に入れることで、本当の意味でのコストパフォーマンスが見えてきます。
購入時の初期費用(乗り出し価格)の差
| 項目 | ノーマルモデル | Liteモデル | 備考 |
| 初期費用(車両+諸経費) | 41万2500円 | 40万1500円 | Liteの方が約1万1千円程度抑えられる計算 |
| ガソリン代(年間5000km) | 約1.3万円 | 約1.4万円 | アイドリングストップ有無で僅かに差が出る想定 |
| バッテリー・電子部品交換 | 5〜7年で1.5万円〜 | 5〜7年で0.8万円〜 | Liteは専用バッテリー不要で安価な傾向 |
| スマートキー電池・修理 | なし | 定期交換 | 物理キーは経年劣化による故障率が低い |
| リセールバリュー(3年後) | 高い(人気装備のため) | 標準(安定した需要) | 売却時はノーマルの方が査定額が高くなりやすい |
| トータルコスパ(5年保有) | 利便性重視なら納得感高 | 支出抑制重視なら最強 | 走行距離が多いほどLiteのシンプルさが有利に |
初期費用の差は、単に車両本体価格の差だけに留まりません!
車両価格が安ければ、それに連動して消費税も低くなり、さらに販売店によっては登録諸費用などの手数料にも反映されることがあります。
また、新車購入時に加入する任意保険においても、車両本体価格をベースにした車両保険を付帯させる場合、ライトモデルの方が保険料を抑えられる傾向にあります。
これらを総合すると、乗り出し時点での現金支出にはかなりの開きが出るため、初期費用を抑えて早く乗り始めたいという方にはライトモデルが圧倒的に有利です。
将来的な売却価格(リセールバリュー)への影響

一方で、いつか乗り換える際の下取りや買取価格については、ノーマルモデルに軍配が上がることが多いです。
中古車市場では装備が充実しているモデルの方が需要が高く、高値で取引される傾向があるためです。
特にスマートキーや現行の最新装備を備えたモデルは、数年経っても価値が落ちにくいのが特徴です。ライトモデルもカブシリーズゆえに高いリセールバリューを維持しますが、ノーマルモデルとの差額を考えると、最終的なコスト(購入価格マイナス売却価格)では、どちらが特になるかは一概には言えません。
長く乗り潰すつもりであればライトモデル、数年でステップアップを考えているならノーマルモデルという考え方も成り立ちます。
故障リスクやメンテナンス費用の違い
長期保有を前提とした場合、ライトモデルのシンプルさが維持費に貢献します。
電子装備が少なければ少ないほど、経年劣化による電気系統のトラブルに遭遇する確率は低くなります。
スマートキーの受信ユニットの不具合や、液晶画面のドット欠け、アイドリングストップ機構のセンサー故障などは、長年乗り続ける中で発生しうるリスクです。
ライトモデルはこうした複雑な機構を持たないため、街のバイク屋さんでも修理が容易で、部品代も安く済むことが多いです。自分で整備を楽しみたいという方にとっても、構造がシンプルなライトモデルは最高の教材となるはずです。
【結論】あなたはどっちを選ぶ?

ここまで様々な角度から比較してきましたが、最終的にどちらを選ぶべきかの判断基準を整理していきましょう。
クロスカブ110はどちらを選んでも素晴らしいバイクであることに変わりはありません。
しかし、自分の優先順位がどこにあるのかを明確にすることで、購入後の後悔をなくすことができます。以下の特徴に自分がどれだけ当てはまるか、セルフチェックをしてみてください。
Liteモデルがおすすめな人
ライトモデルを強くお勧めしたいのは、何よりも実用性と合理性を重んじるライダーです。

毎日の足として使い倒すため、豪華な装備よりもタフさと低価格を求めるライダーには最適です。
また、アナログな操作感を大切にし、バイクと対話するように鍵を差し込んでエンジンをかける儀式を楽しめる方にも向いています。
さらに、カスタムを前提としている方にとっても、ライトモデルは最高のベース車両です。新車を安く手に入れ、そこから自分の色に染めていきたいという情熱的なライダーにとって、ライトモデルはこれ以上ない選択肢となるでしょう。
ノーマルモデルがおすすめな人
ノーマルモデルを選ぶべきなのは、利便性と安心感を優先したいライダーです。ロングツーリングを安全に楽しむためには心強い味方となります。

また、ノーマルモデル特有のカラーリングや質感に一目惚れしてしまったのであれば、迷わずこちらを選ぶべきです。
バイクは趣味の乗り物ですから、見た目の満足感は何物にも代えがたい価値があります。所有する喜びを最大限に感じたい、最新の状態をそのまま長く楽しみたいという方には、ノーマルモデルが最高の相棒になってくれるはずです。
最後に統括

クロスカブ110のライトモデルとノーマルモデルの違いは、単なる装備の有無以上に、ライダーがバイクに何を求めるかという哲学の違いを反映しています。
低価格でシンプル、そしてカスタムの余地を残したライトモデル。最新装備による快適性と、高い所有感を約束してくれるノーマルモデル。
どちらを選んだとしても、110ccという排気量がもたらす機動力と、クロスカブ特有のどこへでも行ける自由な感覚は、あなたの日常をより鮮やかなものに変えてくれるでしょう。
大切なのは、スペック表の数字や誰かの評価だけで決めるのではなく、実際に店舗に足を運び、実物を見て、可能であれば跨ってみることです。
これから始まるクロスカブとの生活が、素晴らしい冒険に満ちたものになることを願っている!
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二級二輪整備士:大型二輪免許取得:愛車Lead125
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